逆襲51 ページ7
テスト期間に入って早くも6日。
中学、高校とは打って変わるテスト形式には混乱する者が後を絶たない。
その一方で、プリント持ち込み可能だからカンニング同然、授業中のミニレポートや課題さえ提出すれば落第などあり得ないと余裕綽々とする者ーーーーつまり大学のテスト形式のほうが断然楽と断言する者もいた。
いよいよ最終日を明日に控え、クラス中から歓喜や不安の声が上がっている。
今日は英会話のテストの日。
とっくに自分の番を終えた私は青峰と紫原と廊下近くにある窓際のベンチに腰掛けていた。
「黄瀬ちんお疲れ〜どんなこと聞かれた〜?」
「どうしよ〜全然話せなかったッス〜…
なんか夏休みの予定とか、好きな女子のタイプまで聞かれて…
ていうか好きな女子のタイプなんて教科書に載ってなかったッスよね⁉⁉俺どう答えたらいいかわかんなかったッス…」
もはや零落に等しい、酷く落胆した黄瀬をお構いなしに、紫原は「ふーん」とだけ言って再びお菓子を頬張る。
ていうか、質問しといてそれはないでしょ。
もっとさぁ…なんかちょっとでも慰めてあげればいいのに。いくら黄瀬でもさすがにちょっとかわいそう。
私が呆れていると、青峰が苦悶の表情を浮かべて呟いた。
「つーか明日のテストワークショップだったろ。確か話すのと書くの両方だったよな?」
「え、筆記ッスよね? 単語テストとかじゃなくて?紫原っちなんか知らないッスか?」
「は? 俺に訊くなし。授業でスピーキングもやったんだからそれもやんじゃねーの」
青峰の問いに、そうなのか、信じられないとでも言いたげに驚愕する黄瀬と紫原。
2人のなんとも頼りない答えに、青峰は更に頭を抱える。
「おいおい…範囲わかんねーのにどうしろってんだよ…」
「だったら、今日私の家で勉強会はどう?」
「「「⁉⁉⁉⁉」」」
私の提案に、冗談だろと言わんばかりに目を見開く3人。
今まで冷淡な態度をとってきた女が手の平を返したように、いきなり勉強会という名目で自宅に招待しようとしているのだから、彼らが驚くのも頷ける。
「いいじゃない? 1人でやるよりみんなでやったほうが私は楽しいと思うし、ちょうど親が今日から明後日まで家にいないから家に泊まっても全然問題ないわ」
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チャングム(プロフ) - イゾウRAVUさん» コメントありがとうございます!私生活が忙しくて更新が遅いですが必ず完結させますので温かく見守ってくださると幸いです。 (2018年11月15日 18時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください!更新待ってます! (2018年11月15日 17時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - 雪華たんさん» コメントありがとうございます!昔したことを忘れてまんまと告白してきた態度にイラついて正体をバラしたくなるなんてこともありますよね笑笑 けど水原さんはあえて正体をバラさずに、じわじわと攻撃をしかけるつもりみたいですよ?笑 (2018年10月4日 22時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
雪華たん - 私だったら、告白された瞬間にばらしちゃうよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww (2018年10月4日 22時) (レス) id: b92e418be9 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - ゆっくりノワールクローンNo.1さん» 実はね、前のパスワードかけたやつを一度削除して再公開って感じなんだ2章は!話数が少ないのはリメイク中だからでちょくちょく更新していくし、完結までは必ず書くから安心してね!コメントありがとう! (2018年7月23日 0時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チャングム | 作成日時:2018年6月16日 16時