逆襲33 できすぎた偶然 ページ34
それはほぼ同時だった。
偶然にしてはあまりに出来すぎたタイミングでーーーー
さも待ち伏せていたかのように、私が身を翻した瞬間、教室の扉が開かれた。
「やぁ……」
「⁉⁉」
それは氷室辰也だった。
でもどうしてこいつがここに…⁉
驚く私とは反対に、彼は微笑を浮かべながら口を開いた。
「Aちゃん…だよね?」
「…はい…」
先輩だから敬語を使うけど、私はこの人が嫌いだ。
紳士的な振る舞いとは裏腹に、かなり腹黒い性格をしている。
“君…本当に努力しないね。俺は君みたいな子を見てるととても気分が悪いよ…”
「っ……」
ふと、あいつに言われたことがフラッシュバックする。
先ほどから氷室はずっと笑顔のまま。
だが、彼の裏の顔を知ってしまった私にとって、それは人間の皮を被った悪魔にしか思えなかった。
「いやぁ…さすが Miss cool beauty…
こんな素敵な人に出会えたなんて運命のgodは俺に微笑んだようだ…」
すると、氷室は「そういえば」とカバンから何かを取り出し、私に差し出した。
「これ…Aちゃんのだよね? 」
それは私が探してたワークだった。
でもどうしてこの人が持ってたんだろう?
とりあえずお礼は言わないといけない。
「そうです! よかった見つかって… 見つけてくださってありがとうございました!」
私は笑顔でお礼を言い、その場を立ち去ろうとした。
けどーーーー
「⁉⁉」
突然ポン…っと私の肩を抱く。そして、私を振り向いて囁いた。
「俺、Aちゃん気に入っちゃった…
もちろんloveの意味でね…」
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チャングム(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。そして大変失礼致しました。先程確認したところ、確かに蹴嫌いとなっていましたので直ちに訂正致します。 (2018年11月6日 0時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 42話に誤字がありました。「蹴嫌い」ではなく、「毛嫌い」です。 (2018年11月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - カノンさん» そうだったんですね。ご迷惑をおかけしてしまいすみません。そうしたら、今のを削除して再度投稿し直すという形でもよろしいでしょうか。 (2018年6月3日 19時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - チャングムさん» 2の方に教えていただいたパスワードを入力しても見れませんでした。どうしたら、良いですか?教えて下さい。あ (2018年6月3日 12時) (レス) id: 15108fa6c0 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - カノンさん» パスワードはchangumです! (2018年5月5日 15時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チャングム | 作成日時:2017年5月31日 21時