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第二十一話△ ページ21









きっとこれで、あいつと会えるのは最後なのだろう。


直感的にそう思った。




涙が零れるのは、今日くらい見逃して欲しい。






頭を撫でてもらえるのも、


照れ臭そうに笑う顔も、



幸せそうに私の名前を呼んでくれるのも、


優しく、抱きしめてもらえるのも、





全部ぜんぶ最後。







大きく息を吸う。


涙を拭う。




「ありがとう」


思いっきりあいつに向かって抱きついた。

昔と何一つ変わらない温かさ。



「たくさんごめんね」


伝えたいことを、ぜんぶ。





「ずっと忘れない」


ぐっと歯を食いしばる。






「……大好き」


消えそうな声と同時に、意識が遠のいていった。



あいつは変わらない笑顔。

泣いていたのは、気のせいではないのかな。




あいつは大声で叫んだ。





「わたしも大好き。ずっとずっと!!ありがとう!!」







ちゃんと聞こえた。

やっと、伝えられた。





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設定タグ:オリジナル , シリアス   
作品ジャンル:詩/ポエム, オリジナル作品
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作者名:碧季 | 作成日時:2015年12月22日 7時

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