E組にやって来たのは……

過去ー目星ー ページ14

Aside
大体の目星はついたけど……候補が、学秀・榊原君・磯貝君辺りかな……この中にいない可能性もあるけど……この椚ヶ丘でもトップクラスの成績で、同い年で、なおかつ容姿の整った男子となると、この３人くらいしか思いつかないし……榊原君は嫌だなぁ……学秀はよくても榊原君はなぁ……って……ん？今、学秀はよくてもって思った？なしなしっ、今のなしっ！勉強して忘れよ、うん……

翌日 inA組

「おはよう」

　 ・・・
「おはよう、浅野君」

　・・・・
「赤羽さん、どうかした？顔色が悪いようだけど」

誰のせいだと思ってるのよー……心の中ではそう思っても、口には決して出さない

「そう？昨日、兄と喧嘩してしまったからかな」

ゴメンねお兄様。とりあえず誤魔化すために貴方が悪いことした体で話させてもらうわよ。

「大丈夫なのかい、それは」

「ええ。何年も兄妹やってるから、お互いの考えることなんてすぐわかるもの」

「ならいいんだけど……」

「そう言えば私、榊原に話があるんだけど、いい？」

「いいけど、何かな？告白かい？」

「なわけないでしょ。でもそのレベルで大事なことだし、うーん……裏庭に来てくれる？」

「？……わかった」

「浅野君、私は少し具合が悪くなったってことにしておいて」

「悪いけど、サボりの片棒を担ぐのは容認できないな」

「……そう、わかったわ。じゃあ榊原、中休みに……そうね、ここから一番近い階段の、二階と三階の間の踊り場に。いい？」

いつになく真剣な表情と声で問えば、

「うん、わかった」

と返してきた。頑張るのよ、私……！

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