岸境の守り人【地縛少年花子くん】 (ページ7)

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守り人４ページ7

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寧々は、私を警戒したのか、起こした椅子には座らず、立ったまま。

『そんなに警戒しないでほしいな。私は、その怪異に会いたいだけ。』

そう言って笑うと、寧々は椅子に座った。

少しは警戒心を解いてもらえたみたいだ。

転校生にいきなりこんなことを言われたのだから、警戒するのは分かるけどね。

顎に手を当ててしばらく考えた後、

寧々「分かった…案内する。」

と言ってくれた。

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そうして連れていってもらった旧校舎３階の女子トイレ。

旧校舎って言っても、綺麗なのね。破損箇所もないし。

寧々「は、花子さん…？」

寧々は控えめに名前を呼ぶ。

ていうか、相変わらず女子トイレにいるのか。

そんなことを考えていると、トイレからスーッと何かが出てきた。

花子「あ、ヤシロきた！遅いy…って、その子…。」

そいつは寧々の隣に立つ私を見た瞬間、固まった。

『やっほ、七番様！』

花子「やっぱり、あすか！？」

私が声をかけると、反応してくれた。忘れられてなくてよかった。

何を隠そう、私と七番様…もとい、“トイレの花子さん”は知り合いなんだ。

『久しぶり。元気…そうだね。』

花子「あすかこそ。集会以来だね。」

と言って笑い合う。

そんな私たちの間に入ってきた寧々は、私の肩をつかんで前後に激しく揺らす。

寧々「ちょ、ちょっと待って！
ふ、２人はどういう？
なんであすかは花子さんが見えるの？なんで知り合いなの？」

待って揺らさないでほんと無理だから酔うからやめて…

と言うと、ハッとしてやめてくれた。

まだ頭がグワングワンしてる…

寧々って意外と力強いのね…

と思ったけど、それは心の中に留めておこうと思う。
(別に、寧々から強い視線がきたとか、そんなんではない。ウン、ゼンゼン)

えっと、私と七番様の関係だっけ？

まぁ、寧々には話さなきゃいけないか。ここまで連れてきてもらったんだから。

それに、“七番様の助手”だもの。いつかは話さなきゃいけないんだから。

そんな大した話でもないけどね。一応聞いてもらおう。

私は、七番様と寧々の間に立って、寧々の方を向く。

『私はね、寧々。“岸守家”の末裔なの。』

＿＿代々此岸と彼岸の境の守り人をしてきた、“岸守家”の一族