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「ほら、ドラコの父上がアズカバンに行かれたでしょう。でも、その責任で、学生の身分で死喰い人なんて」
「恐ろしいわ。いつかホグワーツもあの人に占拠されちゃうのかも」
「あの人の言っていることはわかるけれど、でも、学校でまで命の危険を感じなきゃいけないだなんて、怖いわ」
二人の話題は頭に入ってはこなかった。
もし、もしもあの時、僕が死喰い人になっていれば、ドラコがそれになるのを阻止できたかもしれない。僕が責任を取るといえば、もしかしたらあの人だって許してくれたかもしれない。
もし、あのとき、ぼくが、あんな選択をしていなければ……。
「顔が怖いわ、ケフェウス」
「ああ、……ごめん。僕ちょっと、用事を思い出したから」
さっき彼が僕の胸ぐらをつかんだのは、ロングボトムと話していたからだ、不快気な顔を作りもせず、はたから見れば、親しげに見えたのかもしれない。彼は一度、僕に忠告をしたというのに。
「……」
なんて愚かなのだろうと、自分を責める。
僕があのままずっと彼と話していれば、ドラコは、僕がロングボトムの味方になると、自分の敵になると、いつか、戦わなければならなくなると、きっと、それを危惧したのだ。
ドラコに会おう。会ってそれとなく謝ろう。寮に足を向ける。
謝ればきっとわかってくれる。また話し合える。きっと大丈夫。僕のせいだと謝ればいい。死喰い人になったのは僕のせいだもの。僕の、
あれ、
僕は足を止めた。ある嫌な予感が頭をよぎる。
僕が謝ってなにになる。彼のした選択を、決断した勇気を、否定することにはならないだろうか。ただでさえ、今父親はアズカバンで、母を、家を背負っていかなければならないのに。
ドラコが決死の思いでした選択を、僕なんかが踏みにじってもいいのだろうか。踏みにじってしまえば、示された道すら追えなくなるのではないだろうか。
「……だめだ」
ポツリと呟く。
いつの間にか、雨が降っていた。土砂降りになっていたそれは地面を反射して足元を濡らす。雨の音が、なんだか気持ち悪くてたまらない。
僕は、ただ、どうしようもなく、一人になりたかった。
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あんころころもち@多忙(プロフ) - さくら。さん» コメントありがとうございます🫶そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！！亀更新にはなりますが、よろしくお願いします！ (2月1日 15時) (
レス) @page17 id: 45eb699a28 (このIDを非表示/違反報告)
さくら。(プロフ) - あんころころもち@多忙さん» 更新楽しみにしてました！！あのですがマニ。の妹です、姉と会話してるボードの方とかでも仲良くしてくれてありがとうございます！これからもマニ。を宜しくお願い致します！これからもファンとして応援しまくります📣、あんころころもちさん！☺️ (1月31日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち@多忙(プロフ) - あさりさん» わー！嬉しい❤️ そう言っていただけたら、頑張って書いた甲斐があります！ 今現在非常に多忙ゆえに色々できていないのですが、この多忙期間が終われば、更新ができればなあと思います！改めて、ありがとうございました！ (2023年5月11日 8時) (レス) id: 3acb9dc229 (このIDを非表示/違反報告)
あさり - 更新ありがとうございます！いつもワクワクしながら読んでいます<3たまに読み返すのですが本当にいい作品だなっと思っています。お忙しいと思いますが、体に気をつけてこれからも頑張ってください！長文失礼しました〜 (2023年5月2日 16時) (レス) @page13 id: 3010b0fc17 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち@多忙(プロフ) - セドリック推しぃさん» 返信が遅くなってすみません。セドリック推し！いいですね。セドイケメンですもんね！この話を終わらすのかなーり時間がかかってしまうと思うのですが、検討します！コメントありがとうございました🫶 (2023年2月8日 1時) (レス) id: 54c52f82c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2023年1月24日 19時
