6章瓶底眼鏡 4話 ページ10
「あ、そうだ」
そうだそうだと言いながら背負っていたリュックの中身をゴソゴソとあさる。
このリュックは
中身は包帯や絆創膏などの救急セットやロープ、通信機に
その為、見た目以上に重量がある。
「えーっと…少年?」
「ちょっと待っててください。
確かここら辺に…
あったー!!」
ジャーン!っと言わんばかりに取り出したのは、あのぶかぶかなマントだった。
サイズがあってないので着ていないが、一応何かのためと思ってリュックの中に入れておいたのだ。
「着替えじゃなくて申し訳ないんですけど、これだとその汚れも隠れるかと!」
どうぞっと言って彼に渡す。
彼は一瞬戸惑ったようにも見えたが、すぐにそのマントを羽織った。
あ、結構ぴったり。
「そのマントあげますので」
「いいの?」
「はい、ボクが着ても結局ぶかぶかなんで、寧ろ着てもらった方がきっとマントも喜ぶので」
そう言うと、彼はフフッと笑った。
…あれ?
なんかおかしい事言ったかな。
「んじゃ、これありがたく貰っとくわ。
だから、このTシャツのことと、このマントで貸し借りもなしね」
そう言って、私の頭をポンポンとと叩く。
…なんか、私の方が身長低いからってバカにしてないかい?←
でも、とにかくこれで安心だ。
「じゃあね、
そう言って、彼は後ろを振り向き手を振って歩いていく。
「はいっ…て……え?」
い、今…お嬢さんって言った?
はっとして、彼の姿を目で追うも、既にそこには居なくなっていた。
いつの間に消えたんだろうか。
にしても、どうして女ってわかったのだろう…
キョロキョロと自分の身なりを確認してみても、特におかしな点はないし…
なんだか、不思議な人だったな…
その時私は、まさかこれから彼と、先程とは違う姿でお互い出会うことになるとは思ってもいなかった。
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水風ルカ(プロフ) - はじめまして。お忙しいとは思いますが、次の更新待ってますね(*´▽`*) (2017年3月25日 21時) (レス) id: ac47d3825e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 樹乃さん» リプありがとうございます!恋愛要素!!ついに来ますか!楽しみです♪え、ええ!?読んでくださってるんですか!?とても嬉しいです!お互い頑張りましょーう!! (2016年11月3日 17時) (レス) id: a317f5304b (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - 葉月さん» コメントありがとうございます!いつも夢主ちゃんの心境を文章で表現するのに苦戦しているのでそう言っていただけて嬉しいです!徐々に恋愛要素も入れようと思います!葉月様の書く小説の神田様がとてもカッコいいので、私の方こそ応援してます^^* (2016年11月3日 16時) (レス) id: 4de05ab2b2 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - コメント失礼します!樹乃さんの文章とても好きです!これから夢主と神田様がどのような関係になっていくか楽しみです!更新頑張って下さい!!応援してます! (2016年11月3日 11時) (レス) id: a317f5304b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:樹乃 | 作成日時:2016年10月29日 16時