4章科学班 1話 ページ38
〜Aside〜
先程、リナリーさんから教えてもらったドアをノックする。
「失礼します…」
おもむろにそう言いながら中へ入ると、そこは今まで見たこともないような量の資料のような紙がそこら中に散乱していた。
…足の踏み場がない。
とりあえず、微かに床が見える場所を選んで中へ入り、ドアを閉めた。
紙が散乱しすぎてそれ以上前に進めず立ち止まる。
部屋の奥では、何やら理科の先生が着ているような白衣を来た人たちがあたふたと忙しそうに行き交っていた。
「えっと…」
これは完璧に気づかれてないパティーンか←
…すっごい忙しそうにしてて話しかけづらい←
頑張れ、A!
勇気を出して話しかけるんだ!!
「あのぉ…すみません」
「班長、これどこ置けばいいですか?」
「おい、タップ資料踏んでる!」
「あぁ!!俺の秘蔵ファイルが!!←」
…全く気づかれない←
私ってそんなに影薄かったの!?(泣)
だめだめ、弱気になったらだめよ、A←
今のはちょっと声が小さくて気づかれなかっただけ。
よし、もう一度話しかけてみよう!
「すみません!!お話よろしいですk…」
「うわあああ!!紙が上から落ちてきた!!」
「何やってんだよ!ばらまいちまったじゃねぇか!!」
「おい、この次のページどこやった!?」
「俺の秘蔵ファイル…(泣)←」
綺麗に無視ですね(泣)←
1人明らかにおかしい奴いたし←
気づかれなくて悲しいのと羞恥心とで、いっその事窓から飛び降たい←
皆もわかってもらえるだろうか。
この必死で呼びかけているのに対して相手が全く気づいてくれない悲しさ←
もういいよ、はい、私は影が薄いです←
どうせ空気です←
もう窓から飛び降りまs…
「おいおい(汗)早まるなよ!」
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作者名:樹乃 | 作成日時:2016年10月3日 17時