3章黒の教団 10話 ページ34
その後も案内をしてもらっていた私達はある扉の前にたどり着いた。
大きな教団の探検をしているような気分で、アレンも私も興味津々だ。
アレンがリナリーに尋ねる。
「あ!
ここの階はどんな部屋があるんですか?」
「ここはいいの」
「「はい?」」
アレンと声が重なる。
先程まで丁寧に教えてくれていたのに。
急に態度が冷たくなった気が…
「いいの。
さ、早く行きましょ」
…これは触れない方がいい感じか。
…うん、触れないでおこう←
そう、アレンと私は感じて、それ以外深くは問わなかった。
「それじゃあ、これで案内は以上よ。
Aくんは一般入団の手続きがこれからあるから、とりあえずこの通路の角の部屋へ入って。
そこにいる人に話しかければ、きっと色々してくれると思うから」
「わ、わかりました!」
「ふふっそんなにかしこまらなくていいのに」
いやいや、そんな、美しいリナリーさんに申し訳ないです!!
「アレンくんは、これから行くところがあるから私についてきて」
「はい」
アレンは、“後でまた合流しましょう”と言って、リナリーさんと共に行ってしまった。
…さて、いよいよ1人になってしまった。
ただでさえ私こう見えてコミュ症なのに…1人で大丈夫かな?←
そんな不安を抱えながらも、私はリナリーさんから教えてもらった部屋へと向かった。
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作者名:樹乃 | 作成日時:2016年10月3日 17時