3章黒の教団 4話 ページ28
そうだ。
アレンは正式にエクソシストになる為にここへ来たんだ。
何も襲われる理由なんて無いじゃないか。
「何?門番!!!」
門番に向かって、日本刀を持った彼も声を張り上げる。
「いぁっでもよ、中身がわかんねェんじゃしょうがねェじゃん!
アクマだったらどーすんの!?」
ちょ…アレンがアクマだなんて!!
いくら何でもそれはない!!
勝手にアレンをアクマと同じにしないでよ!
アレンも流石にショックだったようで、門番の顎をドンドンと叩く。
「僕は人間です!
確かにチョット呪われてますけど立派な人間ですよ!!」
「 ギャアアアア触んなボケェ!!」
おい!!
触んなとか言うなボケェ!!←
なんだよこの門番、クソだろ!!←
「ふん…まぁいい。
中身を見ればわかることだ」
おいおいおい、お前もかよ!←
中身見たらダメだろ!!
ちょっと話聞けよ、おい!!←
「この“六幻”で斬り裂いてやる」
「「!?」」
そう言った瞬間、その六幻と言うらしい日本刀は光を放つ。
まさか、これもアレンの左腕と同じように対アクマ武器なのか…!?
「待ってホント待って!
僕はホントに敵じゃなi_」
「クロスさんから紹介状が送られているはずだよ!!」
私も咄嗟だった。
気づいたらアレンの前に飛び出して両手を広げて、そう口走っていた。
「…だ、だよね、アレン…」
「…は、はい」
後ろにはアレン、そして目の前には六幻と言う、何とも言えない組み合わせで挟まれている私。
しかも六幻があとほんの数センチで額に触れるであろう位置で止まっているもんだから、恐ろしいに越したことは無い。
やばい…
あと数秒言うのが遅かったら、完璧六幻に頭斬り裂かれてたわ…
心臓に悪すぎるだろ、これ。
そして、その六幻を向けられた状態のまま尋ねられる。
「元帥から…?
紹介状…?」
げ、元帥って何や…?
私が助けを求める眼差しでアレンを見つめると、アレンは咄嗟に私の代わりに答える。
「そう紹介状…
コムイって人宛に」
その時、教団内の科学班が一斉にコムイを疑いの目で見つめた事はここにいる私達には知るよしもない。
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作者名:樹乃 | 作成日時:2016年10月3日 17時