look for you 【D.Gray－man】 (ページ25)

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3章黒の教団 1話ページ25

｢や…やっと着いた…｣

そう言って、私より一足先に着いたアレンはぐいっと私の体を上から持ち上げてくれて、無事、私も崖の上へ到着できた。

｢も、もう無理……ちょっとだけ休ませて…｣

｢はい。相当キツい崖でしたからね…｣

はぁ、はぁ…と、上がっている息を整える。

これは…辛い。

いや、辛いどころじゃないな。

何度崖から落ちて死にそうになったかわかんないし←

寿命が縮まった気がする…←

しかし、流石アレンだ。

あんなにきつい崖をの払ったはずなのに、息切れもすぐに回復しているように見える。

年齢も私と同じくらいだし手足だって細いほうで私と対して変わらないのにぐいっと持ち上げてくれたその腕は、やっぱり男の子なんだなぁと実感した。

｢アレン…体力凄いね……
登るのめっちゃ早くてびっくりした…｣

｢一応、日頃から少し鍛えてますからね。
逆にAはちゃんとご飯食べてますか？
引き上げた時、凄く軽かったんですけど…｣

｢そ、そうかな…あはは｣

やばい、嬉しい←

単純に嬉しい←

アレンは私のことを心配してくれているんだろうけど、異性から“軽いね”なんて言われたら、そりゃあ女子は嬉しいよ←

｢A、そろそろ行けますか？｣

そう言って、座っている私に手を差し出すアレン。

｢うん、ありがとう。
行こうか｣

私はその手をとって、立ち上がった。