第十二話 ページ15
その後、シンタローはまもなくお風呂から出ており、私たちは夕食を済ませ、私の部屋にいた。
シンタロー「なあ…俺他に寝る部屋ないのか?」
A「あるけどリビングと私の部屋オンリー。リビングは広いけど一年中夜は寝心地が悪い」
シンタロー「じゃあここでいいけどよ、布団とかはあるだろうな?」
A「敷き布団しくから、シンタローはベッドで寝て」
シンタロー「いや、お前は床で寝るな!いつも通りベッドで寝てろ!」
床で寝ようとするも、シンタローがそれを制した。
A「はいはい、それじゃあベッドで寝ます。」
適当に返事をし、視線をさっきから使っていたパソコンに戻す。
シンタロー「つーかお前、いつも家ではパソコンやってんのか?」
A「提出物はためる方。だからまとめて曲作りとかもやってる。」
シンタロー「ダメじゃねえか‼」
A「あ…そうでしたね、すみません」
シンタロー「いや別に大丈夫なんだが…てかなんで急に敬語になるんだ?」
A「いや、なんとなく。」
シンタロー「なんとなくかよ…。」
そう言った後、ふとシンタローが思い出したように言った。
シンタロー「そういえばお前、あの…《メカクシ団》って知ってるか?」
A「知らない」
シンタロー「だろうな」
先に私はあっさりと冷めたような返事をした。
シンタロー「まあ、そりゃあ今は知らないと思うけどな…なんかの変な集団で、俺もそこにいるわけだ。」
エネ「ちなみに私もいます!Aさん、どうですか?一緒に入りません⁉」
A「いや、でも…私、目の能力持って…」
ない、と誤魔化そうとした矢先、シンタローが、
シンタロー「でもな…お前の目、無意識かどうか知らねえけど、さっき見たときちょっと赤くなってたぞ。」
完全に見抜かれてしまった。
ここまで言われたらもう誤魔化しようがない。
A「う…、まあ、あるよ。」
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作者名:Madicc | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時:2013年12月3日 11時