【御幸一也と催眠術(2)】★ ページ42
「…どうしたんですか？変ですよ、Aさん…」
「別に…それより、ねぇ…御幸…」
キョロキョロ目を泳がせる俺とは対照的に、Aさんは一瞬も俺から視線を外すことなく見つめてくる。
そしてAさんの次の言葉に、俺はまた言葉を失った。
「一也って呼んでもいい？」
「な…！」
心臓が口から飛び出すかと思うほどの衝撃を受け、「それは…つーか、なんで…」なんて口ごもってると、Aさんは眉を下げて悲しげな表情になる。
「………ダメ？」
「……ダ、ダメっつーか……」
…その顔で、首を傾げて見上げないでくださいよ…！
いつの間にそんなスキル身につけたんですか…！
これ以上はヤバい気がして、俺はAさんの両肩を掴んで離そうとした。
けど、それより先にAさんの両手が俺の頬を包み込んで…
「一也…」
ドクン…！
名前を呼ばれただけで、胸の奥が熱くなる。
「Aさ…！」
「キスして…」
熱を帯びたような瞳でそう言われて…
俺の中で、『何か』が切れた。
ぐっ…と、Aさんの肩を掴んでいた手に力を込めて、顔を近付けようとした…瞬間。
「どうやらかなり強力に効いてるみたいだねぇ。」
楽しげな声が部屋に響いて、俺は弾かれるように声がした方に顔を向け、同時にAさんの肩から手を離した。
「…亮さん…！」
「…亮介…？」
ぼんやりしながらAさんも亮さんへ視線を向けていて、その亮さんはいつも通りニコニコしながら近付いてくる。
「いやぁ予想以上の出来だったよ。二人とも協力ありがとう。」
そう言うと、亮さんはAさんの目の前でパンパンパンと手を打った。
すると、Aさんは何度か瞬きをして…。
「…あれ？亮介？」
「うん。おかえり。」
「え？おかえりって…え？」
狐につままれたみたいな顔をしてるAさんと、ニコニコ上機嫌の亮さん。
……なるほど、亮さんがまた『何か』やったんだな……？
「亮さ…」
「さて御幸。ちょっといい？」
どういうからくりか聞こうとした俺の呼び掛けを遮って、亮さんがガシッと俺の肩に腕を回し、耳元で囁く。
「…さっき俺が止めなかったら…ナニしようとしてたの？」
「…っ！」
一瞬息を飲んでから、バッと亮さんを見ると、相変わらずニコニコ笑ってる。
…ヤベ…見抜かれてる…
「大丈夫だよ、黙っておいてあげるから。」
そう言って笑う亮さんに、新たな弱みを握られた俺は…がっくりと肩を落とした。
(ちー。様リク)
【御幸&亮介と『えろまんが』(1)】★下ネタ有(^^;→←【御幸一也と催眠術(1)】★
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです！とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (
レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね！！！事故チューどれも最高でしたッ！金丸はかわいいし亮さんはかっこいい！！そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます！！笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪星
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年7月29日 18時
