【二年生の場合・弐(7)】★ ページ15
どうしたものか、と目を泳がせていると、ここで白州が助け船を出してくれた。
「倉持、御幸、俺達も戻った方がいい。Aさんが帰れなくなるからな。」
「なんだ？やっぱ体調悪いんすか？」
「女性は色々と大変なんだ。」
…と、オブラートに包んで白州が言ってくれたんだけど…。
倉持はそれではわからなかったらしく、「あ？」と眉間に皺を寄せ、御幸は…御幸は…
「…あぁ、なんだ、生理ですか。」
「「「「………………。」」」」
……全く躊躇わずに……言いやがった……！
…せ…せ…せっかくここまでその単語を使わずにやってきたのに…！
私はわなわな震えながらキッと御幸を見上げた。
「そうだけど、ドストレートに言わないでよ！何人か様子見に来てくれたけど、それ言っちゃったの御幸だけだからね！」
「え？そうなんですか？…そりゃスミマセン…」
なんだか腑に落ちない様子ながらも、御幸はポリポリと頭を掻きながら一応謝る。
他のメンバーはと言うと、白州は俯いてため息をつき、川上と倉持は頬を赤くして目を泳がせていた。
「…と、とりあえず…今日はもう帰ってくれると嬉しいんだけど…」
ゴホン、と咳払いをしながら言うと、白州が「ほら、戻るぞ」と皆を先導して部屋を出ていく。
やれやれ、これでやっと帰れる…と思いながら見送っていたら、最後に出て行こうとした御幸がドアの所で振り返った。
「…Aさん。」
「…何？」
「あー…辛さとかわかんないんで、あんまり無責任なことも言えないんですけど…」
チラチラと私を見ながら、御幸は言う。
「…悪いことじゃないと思うんで…。将来、ちゃんと子供が産めるってことでしょうし…」
「…確かに…悪いことじゃないけどさ…」
生理が、妊娠・出産ができるほど体が成熟してきたことを示すものだってことはわかってる。
…ただ、このズーンと重い生理痛はない方がいいんだけど…。
ふぅ…と息をつくと、御幸がさっきまでの気まずいような顔から一転し、ニヤリといつもの人を食ったような笑みを浮かべた。
…あ…嫌な予感…。
「ま、Aさんの場合、体の準備ができても相手が永遠に見つからない可能性はありますけどね。」
「ちょ…！それどういう意味！？」
「んじゃお大事に〜。失礼しま〜す。」
「こら！御幸ー！」
…結局…最後まで失礼なことを言い放って、御幸は笑いながら帰って行った…。
あの野郎…。
(Rin様リク)
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです！とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (
レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね！！！事故チューどれも最高でしたッ！金丸はかわいいし亮さんはかっこいい！！そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます！！笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪星
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年7月29日 18時
