【三年生の場合・壱(4)】★ ページ12
コンコンコン
一年生達が去ってから数分後。
さぁ帰ろうと思ったタイミングでノックされて、私はため息をつきながらドアに向かって声をかけた。
「…はい？」
「入んぞー、Aー。」
ガチャッとドアを開けて入ってきたのは、純と哲。
「…何か用だった？今日はそろそろ帰りたいんだけど…」
さすがにキツくて珍しく素直にそう返すと、純と哲は顔を見合わせる。
「…やはりな…少し辛そうだったから様子を見に来たんだが…」
真顔で哲がそう言って、あぁ、やっぱり隠せてなかったのか、と私はヘラッと笑った。
「あー、気付いてた？ちょっとね…」
「風邪でもひいたのか？」
「いや、そうじゃなくて…」
どうしたものか、と考えていると、それまで黙っていた純が、ガシガシと頭を掻いて私から目を逸らしつつ口を開く。
「風邪じゃねぇなら…その…アレ、か？」
「…アレ…？」
純が言う『アレ』が何のことか、一瞬わからなかったんだけど…。
少し顔を赤くしながらチラチラこっちを見てる純の様子からすると…
どうやら、正解のようで…。
「…あー…うん、そう、アレ…」
そう答えながら、私も二人から顔を逸らす。
なんとも…気まずいというか、恥ずかしい…。
…と、その時またノック音が響き、「Aー？いるー？」という亮介の声が聞こえてきた。
「…え…亮介…？」
「お邪魔。」
そう言いながら入ってきた亮介は、純と哲を見て「あ、やっぱり来てた」なんて呟いてる。
それからクリッと私の方を向いて、いつもより少しだけ柔らかい表情で言った。
「珍しく元気ないじゃん。お腹でも壊した？」
「…壊してはいないけど…お腹は痛い…」
ブツブツ呟くように言うと、哲が亮介に向き直って相変わらず真顔で告げた。
「アレ、だそうだ。」
「…アレ？…あぁ…なるほど、アレ、ね。」
それだけで事情を察したらしい亮介は、なんだか納得したように肩を竦めてみせる。
「Aも一応女の子だったんだね。」
「亮介それ凄い失礼！」
「仕方ないじゃん、普段は男より男らしかったりするし。」
「どーもすみませんねぇ！男らしくて！」
亮介にそう言い返した時、さらにまたドアがノックされた。
「…次は誰ですかー？」
なんかもうどうでもよくなってきて投げ遣りにそう言うと、ドアを開けて顔を見せたのは苦笑いを浮かべたクリスだった。
「…次は…ということは、やはり先客がいたか。」
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです！とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (
レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね！！！事故チューどれも最高でしたッ！金丸はかわいいし亮さんはかっこいい！！そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます！！笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪星
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年7月29日 18時
