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【御幸一也と事故チュー】★ ページ49

「あ、ありました。」

「え、ほんと?」

御幸の声に、自分で見ていたスコアブックから目を上げる。

「んじゃ、これ借りますね。」

「オッケーオッケー。やれやれ、早目に見つかって良かった〜。」

そう言いながら、私はスコアブックを閉じて椅子から立ち上がった。


次の練習試合の相手と対戦歴があることを覚えていた御幸が、その時のスコアを見たがって二人で探してたんだけど…

思っていたよりあっさり見つかって早々と解放されることになった私は、さて、じゃあ帰りにコンビニでアイスでも買おうかなー、なんて思いながらスコアブックを棚に戻そうと歩き始めた。

ところが、どのアイスにしようかな〜、なんて呑気に考えていたせいで、直後に思いっきり椅子の脚にゲシッと躓いてしまい…。

「うわっ!?」

「っ…!?」

そのまま前にいた御幸を押し倒すようにして、二人でドサッと床に倒れ込む。

ふわっ…と、唇に温もりが触れたのはその時で…。

目の前に御幸の顔があることに気付いた私は、弾かれるように身を起こした。

…い…今のって…

…まさか…!

両手で口を覆って見下ろすと、珍しく視線を揺らしている御幸の頬が赤い気がして…鼓動が早まった。
でも、その3秒後には御幸はゆっくりと口角を上げ、いつものいたずらっぽい表情になる。

「…Aさん…今…」

「ご、ごめ…!っていうか、事故!不可抗力!今のなし!」

ますます鼓動が早まるのを感じつつ慌てて釈明していると、コンコンコンとノック音がしてドアが開かれた。

「失礼しま…」

顔を見せたのは前園だったけど、床に倒れた御幸に私が馬乗りになってる今の状況を見て動きを止める。

「…よぉ、ゾノ。」

時間が止まったかのような雰囲気の中、一番最初に御幸が口を開き、私もハッと我に返って成り行きを説明し始めた。

「ま、前園…!えと、こ、これは、その…!」

「なぁゾノ聞いてくれよー。俺、Aさんに『初めて』奪われちゃってさー。」

「ちょ…御幸!言い方!」

ニヤニヤ笑いながら変な言い方をする御幸に文句を言おうとしたら、前園は表情を変えずに無言ですぅ〜っと後ろに下がっていき、そのままパタン、とドアを閉めてしまった。
その数秒後に、外からダミ声の歌が聞こえてきて…。


「♪大人の階段の〜ぼる〜 君はまだぁツンデレラっさ〜♪」


「ぶはっ!!」

「ちょっと何それ!?ワザと!?」

御幸が吹き出すのと、私がドアに向かって叫ぶのが同時だった…。


(冰夊様リク)

あとがき&続編のお知らせ→←【小湊亮介と事故チュー】★



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設定タグ:ダイヤのA , 短編集 , ギャグ   
作品ジャンル:アニメ
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪星 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年7月29日 18時

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