【小湊亮介と事故チュー】★ ページ48
「…え?湿布?」
「そ。ちょっとボールが当たってね。」
一通り片付けが終わり、マネ室でお茶パックなんかの在庫を確認してたところに亮介がやってきた。
とりあえずそっちを優先しようと、在庫を箱の中に戻し、その箱を棚の上に置いて救急箱を取ろうとした…その時。
「っ、A…!」
切羽詰まった亮介の声が聞こえたと思ったら、ドンッ、という衝撃とともに亮介がぶつかってきて、そのまま押し倒されてしまった。
一瞬遅れてドサッバサッという音が聞こえて、それが棚から何か落ちた音だろうと…つまり、亮介はその落下物から私を庇ってくれたんだろうと…すぐに察しがついたんだけど…
それよりも、気になるのは…
唇に当たる…むにゅっと柔らかいもの…。
無意識のうちに閉じていた目を開くと、同時に唇の感触が消え、目の前では亮介が腕で自分の体重を支えながら私を見下ろしていた。
「…怪我…してない?」
「え…け、怪我?…は、ない…けど…」
しどろもどろで答えながら、異常なほど顔が熱くなってくるのを感じる。
もしかして…
わ、私、今…亮介と…!
床に倒れたまま視線を揺らしていると、私に覆い被さったままの亮介がクスッと笑った。
「…どうかした?」
「え!?い、いや、別に…!」
「そう…怪我がなくて何よりだけど…ねぇ、A…」
「…な…何…?っていうか、ちょっと離れ…」
相変わらず目を泳がせながら亮介の胸を押そうとしたら、それより早く亮介が楽しげに口を開いた。
「どうだった?ファーストキスは?」
その瞬間、ボフッと発火しそうなほど顔が熱くなる。
やっぱり…そうだ…!
さっき、亮介とキスしちゃってたんだ…!
言葉を失って口をパクパクさせていると、亮介が微笑んだままクイッと私の顎を持ち上げた。
「ねぇA、感想教えてよ。」
「か、感想って…!」
「あれ?もしかしてよくわかんなかった?じゃあもう一回する?」
「はぁ!?ちょ、亮介!?」
慌てて亮介の胸を押すけど、亮介はそれに構わずゆっくりと顔を近付けて…
嘘…
嘘でしょ…!?
ビキッと固まってしまっていると、鼻先が触れそうな距離で亮介が動きを止めた。
「…なーんてね。冗談。」
そう言ってクスッと笑い、亮介は体を起こして背を向ける。
色んな緊張から解放されて、両手で顔を覆いながらため息をついた私は…
背を向けた亮介の耳が赤いことになんて…
全く気付かなかった…。
(冰夊様リク)
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月29日 18時