【金丸信二と事故チュー】★ ページ47
全体練習が終わった後、私は片付けるものを持って最初にマネ室に戻っていた。
後ろからは、途中で捕獲した金丸と沢村が、ジャグやコップなんかをカチャカチャ言わせながらやってきている。
「これ、とりあえず机の上に置いていいんですか?」
救急箱を棚に戻していると、金丸がドアのところで立ち止まり、持ってきたジャグを掲げて聞いてきた。
「あ、うん。とりあえずそこに…あ、いいや、やっぱこっちにちょうだ…」
と、金丸からジャグを受け取ろうと手を伸ばしながら近付いた時。
「A先輩っ!!お待たせいたしましたぁっ!!ご命令通りコップを…」
「おわっ!?」
「っ!?」
沢村の無駄に元気な声が響くのと同時に、その沢村に背後からドンッと押された金丸が前につんのめって…
バタバタバタッと、押された勢いのまま倒れ込むように前進してくる金丸を条件反射で受け止めようとして…
トンッ、と背中が棚に当たるのと同時に思わず目を閉じたら、なぜか唇に柔らかい感触が___。
……え?
パチッ、と目を開くと、目の前にはジャグを持ってない方の手の甲を口元に当て、真っ赤な顔で目を泳がせてる金丸が…。
…えっと…
も…もしかして、さっきの…柔らかい感触は…
「…か…金丸…」
「…………。」
「…もしかして…今…」
「…………。」
かぁっ、と頬が熱くなるのを感じながらぎこちなく問いかけると、金丸は真っ赤な顔のままチラリと視線をこっちに向けた。
「…ノーカウントですから…!」
「…え?」
「なんだ?どうかしたのかカネマール?」
金丸と私の間に微妙な空気が漂う中、事態を把握してない沢村が後ろから呑気に声をかけると、金丸は物凄い速さでジャグを机に置き、振り向き様に沢村の頭をバシッと叩いた。
「どうしたもこうしたもねぇだろーがバカヤロォッ!!」
「いっ…!な、なんだよ!?」
叩かれたところを涙目で擦る沢村を睨み付けたあと、金丸はもう一度私を振り返る。
「さっきのは…あくまで、事故で…!」
湯気が出そうなくらい赤い顔で
ギリギリと歯を鳴らしながら、金丸は続けた。
「俺はアレをファーストとは認めませんから!!」
そう言い捨てると、金丸はバタバタと部屋を出て行き…
「…金丸も…まだ、だったんだ…」
動揺して上手く働かない頭のまま呆然と呟いたら、沢村が涙目のまま「まだ?何が?え?」と首を傾げていた。
(冰夊様リク)
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月29日 18時