【白河勝之とSとM】★ ページ34
「…へぇ…ドS男子、ねぇ…」
パラ…と、私はマネ室でクラスメイトに借りた雑誌を捲った。
帰る前にちょっと開いたら、たまたまそんな特集が目についたんだけど…
ドS男子…
まぁ、女子は多少強引な男子に惹かれることが多いとは思うけど…
あんまり強引過ぎるのもなぁ…
なんて、思ってたら。
「…何読んでんの…?」
「…っ!?」
呆れ果てたような声が後ろから聞こえて、私は息を飲んでからガバッと振り返った。
「…し、白河…君…!」
「言っとくけど、ノックはしたから。」
眉間に皺を寄せ、凍りつきそうな冷たい視線でそう言うと、白河君は持っていたボールを差し出した。
「…外に落ちてた。」
「えっ…あ、ごめん、ありが…」
「片付けくらいちゃんとしといてよ。」
「…どぉもすみませんねぇ…」
ヒクッ、と頬を引きつらせながらお礼を言うと、白河君はボールの代わりに机の上に置いていた雑誌を手に取る。
「…何なのこれ…あんたもこんなのが好きなの?ドM?」
「いや、ドMじゃないけど!好きっていうか、たまたま目に入って…」
慌ててワタワタ手を動かしながら言い訳のように言うと、胡散臭そうな表情をしてた白河君がクリッと顔を上げた。
「…『いい加減、俺があんたを好きだって気付かない?』」
表情を変えずに真顔で告げられたその言葉の意味が掴めず、私は間の抜けた顔で聞き返す。
「………え?」
「でも、『あんたも俺のこと好きだよね?バレバレ。』」
「え?は?」
「『素直に言えば?今ここで。』」
「いや、あの…ちょっと…!」
「誤魔化すようなら『お仕置きだね。』」
な…な…
なんだこれは…!
真顔でポンポンと破壊力のあるセリフをブッ込んでくる白河君を前に口をパクパクさせていると、その白河君がため息をついて雑誌を机の上に戻した。
「…くだらない…頭のネジ2、3本、どこかに落としてきたんじゃないの?」
「…え…と…?し、白河…君…?」
「こんなので喜ぶ奴の気が知れない。」
氷点下の冷気が宿る瞳でそう言うと、白河君はくるりと背を向け、スタスタとドアへ向かった。
ガチャッとノブを回し、最後にもう一度振り向いて…
「変態。」
吐き捨てるようにそう言うと、白河君はパタン、とドアを閉めて帰っていった…。
…えっと…
最後の『変態』はともかく…
白河君の前半のセリフにドキッとしてしまった私は…
ドMの素質があるんでしょうか…?
(無気力女子?様リク)
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月29日 18時