【伊佐敷純の特徴】★ ページ30
「ねぇねぇ、ウチの部で一番モテるのって誰だと思う?」
「…あ?」
唐突な私の質問に、漫画を返すためにマネ室へ来た純は若干キレ気味に眉間に皺を寄せた。
「今日、クラスメイトに聞かれてさぁ。部員の目から見たらどう?やっぱ御幸かなぁ?ムカつくけど…」
「…御幸なんじゃねぇの?ムカつくけどよ…」
「だよねぇ…顔だけは綺麗だし。ムカつくけど…」
「それは認めてやらぁ。ムカつくけどよ…」
二人して苦虫を噛み潰したような顔をしながら、大本命の御幸について話す。
…語尾に共通の言葉がくっついてるのは…不可抗力です、はい。
「…でもさ、哲もけっこう人気あるよね?降谷君も最近騒がれてるし…っていうか個人的には純もけっこういい線いってんじゃないかと…」
「あ?……俺?」
ブツブツ呟いてたら、純が心底意外、って顔で自分を指差した。
「うん。だって、純ってなんだかんだ言っても優しいじゃん?副キャプテンで気配りできるし…」
「……は?」
「だーかーらー、純が意外と周りを見てるとことか、人の気持ちを思いやれてフォローできるとことか、見てる人もいると思うよ?私も結構頼りにしてるしさぁ。」
…と理由を説明すると、純は大きく目を見張って絶句してるみたいだった。
「…んなっ…ちょ…おま、な、何言って…!」
「だってホントのことだ…し…」
そう言いながら改めて純に目を向けると…
目と口を大きく開いて、耳まで真っ赤になってる…。
…ん?
「…純…もしかして、照れてる?」
「ててて、照れてねぇっ!」
「顔中真っ赤なんだけど…」
「お、お前が変な事言うから、ちょっと焦っただけだっつーの!…も、もういいだろ!?俺は自主練行くからな!」
早口で捲し立てるようにそう言うと、純はくるっと背を向け、部屋から出ようとドアノブに手をかけ…
ゴンッ、と、そのままドアに頭突きしていた…。
「…あのさぁ純…ドアを開けないと出られないんじゃ…」
「う、うるせぇなわかってらぁ!!」
相変わらず真っ赤な顔で振り返ってそう言うと、純はようやくドアを開けて外に出てからこっちに向き直り、ビシッと私を指差した。
「い、言っとくけどな、別に、動揺してるワケじゃねぇからな!!」
そう捨て台詞を残すと、バタン!とドアを閉めてバタバタ去って行く。
…一番モテるのは誰なのか、については、いまいち絞れないけど…
一番ツンデレなのは、十中八九純だろうなぁ。
(Akkiy様リク)
1109人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪星 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月29日 18時