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【結城&伊佐敷&亮介としゃっくり(2)】★ ページ25

「…やっぱ怪談じゃビックリはしねぇだろ…ここはオーソドックスにだな…」

隣でため息をついた純が俯いたままそう言って…沈黙する。
何だろう?と思って、呼び掛けようとした、瞬間。

「ワッ!!!!」

「っ!」

私の両肩を掴んでガクッと1回揺さぶりながら、フルボリュームで純が叫んだ。

…み、耳痛い…!
声…デカいってば…!

「…どうだ!止まったか?」

「それ以前に耳鳴りがする!声デカ過ぎ!ちょっとは加減してよ!」

「怪談よりはビックリしただろーが!」

「そりゃそうだけど!……ヒック!」

「止まってないみたいだねぇ。」

あっさりと亮介に指摘されて、純は「チッ、ダメか…」と舌打ちをしていた。

その時、コンコンコンとノック音が響き、私達は3人揃ってドアへと視線を向ける。

「はーい。どうぞー。」

「すまん、俺だ。」

声をかけると、入ってきたのは哲だった。

「哲…どうしたの?」

「明日の練習が終わった後、高島先生がマネージャーミーティングをしたいそうだ。」

「あぁ、そうなんだ。わかった、みんなに言っとくね。わざわざありがと………ヒック」

言葉の最後にまたしゃっくりが出て顔をしかめていると、哲がそれに気付いたらしい。

「…しゃっくりか…」

「ごめんごめん、なんか止まんなくて。」

あはは、と笑って言うと、なぜか哲は真剣な面持ちになった。

「それはいかんな。早く止めなくては…」

「いや、そんなに深刻なことじゃないし………ヒック」

「しゃっくりを100回すると死んでしまうらしいぞ?」

「…哲…それ絶対嘘だから…」

どこまでも真剣な哲に苦笑いを浮かべて言うと、都市伝説を本気で信じていたらしい哲は「そうなのか…?」とある意味ショックを受けていた。
すると、話を聞いていた亮介と純が半分呆れ、半分感心したように口を開く。

「あんな噂信じちゃうなんて、哲らしいね。」

「こいつは特別だからな。特別天然記念物。」

「しかし、嘘だとしても早めに止めるに越したことはないだろう。何か方法は…」

「…時々哲のスルースキルに敬意を表したくなるよ…」

亮介と純の言葉に無反応の哲に呟いてみるけど、何やら顎に手を当てて考え込んでいる哲には、私の声も聞こえてないみたいだった。

「…確か…暫く息を止めていればいいんじゃなかったか…?」

考え考えしゃっくりを止める方法を提案してくれた哲だけど、私は残念、とばかりに肩を竦めてみせる。

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設定タグ:ダイヤのA , 短編集 , ギャグ   
作品ジャンル:アニメ
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雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです!とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします! (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね!!!事故チューどれも最高でしたッ!金丸はかわいいし亮さんはかっこいい!!そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます!!笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪星 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年7月29日 18時

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