4 ページ6
マダラさんに手を引かれて桜並木を進んでいく
しばらくして手が離された
マ「ここでいいだろう」
連れてこられたのは滅多に人が通らない校舎裏
通学時間ということもあり私達以外は誰もいない
日が当たらず少し湿っぽい感じがなんだか今は落ち着く
マダラさんも幽霊だしこういう所好むのかな?
『マダラさん、これからどうするんですか?成仏する予定とかは?』
マ「知らん」
『(ですよねぇぇぇ)』
そりゃそうだよね、いきなり成仏の話とかされても困るか
『いやぁ、でも成仏しなかったらそのうち悪霊的な存在になっちゃうんじゃないですか?』
今でさえマダラさん悪霊感がすごいのに(失礼)
マジの悪霊になったらもうこの学校終わるんじゃないか??
『そうならないうちに早めに未練とかなくしちゃいましょうよ』
マ「…………」
…成仏成仏言いすぎてしまったか…??
マ「…言っただろう、俺は気がついたらここにいた
未練なんてない」
『未練がない…』
マダラさんの言葉を復唱する
『あ!じゃあ未練とか関係なくしても、やりたい事やりたいようにやったら成仏できるんじゃないですか!?』
未練を思い出せないなら今マダラさんがやりたいこと、したいこと目一杯やればいいのでは、!?
そうすれば自然と未練もなくなるのでは、!?
そう思いマダラさんに詰め寄る
マダラさんだってこのままずっとこの土地に居座る訳にもいかないだろうし、
悪霊になられたらそれこそ私が困る、学校というかここら辺一帯が呪われそうだ
なによりあの寂しそうな背中を見てしまっては放っておくことなど出来なかった
我ながら名案だろう
マ「ならお前も手伝え」
『……え!?私ですか!?』
マ「お前以外に誰がいるんだ、あいにく俺の姿が見えたのは
ここ数十年でもお前だけ。
次、俺の姿が見える者が現れる保証もない。
俺に悪霊になられるのは困るんだろう?」
そう言ってマダラさんは不敵に笑った
若干細められた目元から、弧を描く口元から
目が離せなかった
『っ、わっかりました…!』
桜の木の葉が互いに擦れ合いシャワシャワと音を奏でる校舎裏
このとき私はもうマダラさんから逃げられない事を確信した
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マニ。(プロフ) - 夏目さん» ✉️。こっちもとても面白いです!何回も返事送って申し訳ないですがこれからもファンとして応援してます、ボードの返事もお待ちしています。夏目さん。😊 (11月25日 10時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - きくさぶなそれさん» キャラ達の掛け合いとかスピード感とか結構意識してるのでそう言って貰えてマジ嬉しいです‼‼‼ファンだなんて恐れ多い、!!!ありがとうございます!!!! (7月19日 16時) (レス) id: 72b96c777b (このIDを非表示/違反報告)
きくさぶなそれ(プロフ) - リズミカルでスピーディーな話の進み方がなんだか面白くて気付いたらこの作品のファンになってました!とてま面白いです!マダラさんと夢主ちゃんの掛け合いも漫才みたいで楽しいです!なによりツッコミの才能ピカイチの夢主ちゃんがおもしろ可愛いです!応援してます! (7月19日 15時) (レス) @page17 id: 0cccc81a8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ