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23【委員長side】 ページ25

「君、こんな所で何をしてるの?」




落ち着いた低い声が空間に響いた


兄と同じぐらいの背格好の青年が立っている


長めのズボンに半袖のシャツを着ていた、昔の制服だろうか?





何をしてるのか問うということは

肝試しの事を知らないのか?




ではこの青年はなぜ旧校舎にいる?





色々と疑問が私の頭の中に浮かんだが

青年を見て1番最初に感じたことは、冷たい、だった



特に肌に触ったわけでも、

特段、言葉遣いが悪いわけでもなかったが何故かそう思った






「あ、えっと、鈴を探していて…」




「……鈴?どんな?」




「このぐらいのサイズで金色の、鈴、です」



そう言ってジェスチャーで鈴の大きさを青年に伝える








すると青年は少しの沈黙の後そっと口を開いた




「……もしかしてこれのこと?……ほら」



「え?」



すると青年はおもむろにズボンのポケットから何かを取り出し、私に対して手を出すよう促す



恐る恐る手を出すと青年はそっと私の手のひらに小さい金色の鈴を置いた



手が離れるとき微かに青年の手が私の手に当たった、



一瞬触れた青年の手は夏場だというのに驚くほど冷たく、そして青白かった







手の上に置かれたものは間違いなく私が落とした鈴だった






「っ!!これ!どこで!」



「階段の所に落ちてた」







階段……全然気がつかなかったな……




それにしても






「貴方はどうしてこんな所に…」





こんな所にいるんですか、と訪ねきる前に青年は踵を返して旧校舎の暗闇に消えていってしまった






あの人は何だったのだろう……














「……み……!………かすみ!!どこだ!!」




私の名前を呼ぶ兄の声が近づいてきた


声と共にスマホのライト機能らしき白い光がチラチラと図書室の扉の窓に反射している






「っ!かすみ!こんな所にいたのか!探したぞ」



「兄さん!」


「!、それ、鈴…見つけたんだな
 全く急にいなくなるから心配したぞ?」





ごめんね、と、眉をハの字にする兄に謝っておいた



戻るぞ、と今度は兄が私の腕を強引に掴んで歩き出した












青年の手に触れた指先の部分が若干熱を帯びていたのを今でも覚えている______

24→←22【委員長side】



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マニ。(プロフ) - 夏目さん» ✉️。こっちもとても面白いです!何回も返事送って申し訳ないですがこれからもファンとして応援してます、ボードの返事もお待ちしています。夏目さん。😊 (11月25日 10時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - きくさぶなそれさん» キャラ達の掛け合いとかスピード感とか結構意識してるのでそう言って貰えてマジ嬉しいです‼‼‼ファンだなんて恐れ多い、!!!ありがとうございます!!!! (7月19日 16時) (レス) id: 72b96c777b (このIDを非表示/違反報告)
きくさぶなそれ(プロフ) - リズミカルでスピーディーな話の進み方がなんだか面白くて気付いたらこの作品のファンになってました!とてま面白いです!マダラさんと夢主ちゃんの掛け合いも漫才みたいで楽しいです!なによりツッコミの才能ピカイチの夢主ちゃんがおもしろ可愛いです!応援してます! (7月19日 15時) (レス) @page17 id: 0cccc81a8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目 | 作者ホームページ:http://あか  
作成日時:2023年7月4日 22時

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