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マ「!おい」
『、っ!!』
その瞬間、
走り出した先にあった水滴に足を滑らせ思いっきり転____
びそうになった所をギリギリマダラさんに抱き止められた
『、んぁ』
水滴の正体は雨漏りかなにかだろう、背中に当たったのも、
とそんなことより
『(ち、近……)』
一瞬だけ男性的な甘い匂いがしたのは気の所為だろうか
私の顔はマダラさんの胸元に埋もれており、近くで見るとやはり微かに半透明だ
体温という体温は感じられないし、うるさい程に高鳴っているこの心音は間違いなく私のものだろう
マダラさんには聞こえてるんだろうか、
ていうか幽霊に触られてるってやっぱり変な感じだな
マ「おい、そろそろ離れろ」
『あ、あ!すみません!!その、ありがとうございます』
バッと効果音がつくほどの勢いでマダラさんから離れ距離を保つ
とりあえず感謝の言葉を述べた
なんかマダラさんの前だと謝ってばっかだな
今日1日で何回すみませんって言ったんだろう……虚無……
マ「行くぞ」
そんな私を置いてマダラさんはスタスタと先を歩いていく
私は先を行くマダラさんに追いつき、先程と同じように横に並んで歩き出した
『じゃあ、今日はこれで色々ありがとうございました』
マ「あぁ」
数学の問題教えてくれたり、廊下で抱きとめてくれたりと
なんだかんだ1日だけで、マタラさんに色々助けられた
マ「A」
ふと名前を呼ばれ私の心臓は跳ねた
朝と今で、これで2回目だな、と考えながら振り向くと
マ「…じゃあな」
驚いた、彼から別れの挨拶が帰ってくるとは思わなかった
相変わらず腕組みをしながら仁王立ちのスタイルは何も変わらないが、
少し口元が緩められていて
『!はい、また明日!』
なんとなく、さよならとは言いたくなかった
それは彼がさよならと言わなかったからなのか、
それとも幽霊故に明日必ず会えるという保証がないからか
はたまた、彼にまた会いたいと私が心のどこかで思っているから
きっとどれも正解なんだろう
私は不確かで曖昧な約束を取り付けて帰路についた
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マニ。(プロフ) - 夏目さん» ✉️。こっちもとても面白いです!何回も返事送って申し訳ないですがこれからもファンとして応援してます、ボードの返事もお待ちしています。夏目さん。😊 (11月25日 10時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - きくさぶなそれさん» キャラ達の掛け合いとかスピード感とか結構意識してるのでそう言って貰えてマジ嬉しいです‼‼‼ファンだなんて恐れ多い、!!!ありがとうございます!!!! (7月19日 16時) (レス) id: 72b96c777b (このIDを非表示/違反報告)
きくさぶなそれ(プロフ) - リズミカルでスピーディーな話の進み方がなんだか面白くて気付いたらこの作品のファンになってました!とてま面白いです!マダラさんと夢主ちゃんの掛け合いも漫才みたいで楽しいです!なによりツッコミの才能ピカイチの夢主ちゃんがおもしろ可愛いです!応援してます! (7月19日 15時) (レス) @page17 id: 0cccc81a8c (このIDを非表示/違反報告)
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