At Home's Lover ~Extra Edition~【黛千尋】

The after...01 あの日の夢(５) ページ42

それから、優乃ちゃん達と合流して




「イチャコラしてきた？」


「「してない！！」」




高校時代と変わらないやりとり。


そんな、相変わらずな私達５人が最初に向かったのは思い出の母校・洛山高校。





「木暮先生！」


「おー！懐かしの面々よ！」





これまた相変わらず若さと活気に満ちた我らが担任・木暮先生。


その薬指には、キラキラ光る物が。





「アッキー元気？」

「あぁ。まだ全然ピッチピチしてるぞ。」



「いや流石にピチピチと言える程の歳じゃ…」

「33歳はまだ若いぞー？」



「オッサンじゃねえか！！」

「心は永遠の十代だよ」




ギャーギャーと、またもや変わらないやりとりを見せる男性陣。




「変わらないねー…」

「うん(笑)」



少し離れて、苦笑いを見せる女子２人。






「あ、そうだ。ちょうど今なら言えることなんだけど…」




木暮先生と戯れる宮本君を気にしてそう言った優乃ちゃん。





「何を…？」


「年明けにね、洛山バスケ部OBで集まる予定なんだけど…」

「うん」

「珍しくその集まりに参加するんだって聞いてるんだよね…」


「？」



誰が…？






「Aちゃんの、初恋の人！」


「え"！？」





言わずもがな"彼"しかいない





「懐かしいでしょ？(笑)」


「うん・・はは・・」




高校時代の懐かしい恋話だと、可笑しそうに笑みを浮かべる優乃ちゃん。





「ははは・・」





そっか優乃ちゃん


複雑な部分は知らないといえど、


私の"初めて"だとか色々・・知ってるんだった。





「Aちゃん、もう長いこと会ってないんだよね？黛さんと。」


「う、うん。あでも、彼の両親には、今でもたまに挨拶に行くよ。お世話になってたし。」





３年間私は、彼の実家で暮らしていたのだから。





「でも彼、東京の大学でしょ？Aちゃんの家と近いんじゃない？」


「そう簡単に逢うもんじゃないよ(笑)」


「そっかー」





優乃ちゃんは、これ以上この話を広げてどうするんだろう。







「Aちゃんこれ、作り話じゃないからね…」


「？？」



「聞かれたの。だから、教えたんだよ？」


「え？何を？」





再び、チラッと宮本君へ視線を向けた優乃ちゃん。







「Aちゃんの電話番号・・」



「！？」







それには、身に覚えがあった。

ほんの数時間前の出来事なのだから。






あの電話・・





『間違い電話じゃない？』





まさかまさかの〜〜〜〜！？

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