51_裏切られた？(宮地side) ページ4
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" 小林Aに騙されてる "
あの女から言われた事が、深く胸に突き刺さる。
" 小林Aと、俊が・・ "
" ホテルに入って行く所 "
・・嘘だ、
「なワケあるかよ…」
アイツが・・Aが・・
俺を騙してるなんて、あるはずがない。
『宮地さんと出会えて、良かったです』
そうだ思い出せ。
アイツの顔を・・
「見間違いか何かだろ…。大体アイツ等幼なじみだろ？まあ仲良いとは言え…一緒にそういうホテルに入るとか、有り得ねーだろ。」
第一伊月にだって、恋人という存在がいるんだ。
「私は・・中学の頃から俊の事を見てきたんです。２回も見間違うワケない。」
「・・・」
じゃあ、本当にAは・・
否、それもきっとなんかの間違いだろ。
「最低、あの女。俊の気持ちを利用して…」
「・・伊月はお前の『〜〜♪』
タイミング悪く着信音が鳴り響いた。
「俊…」
「！？」
俺は何も言わず黙って様子を見ていた。
「＿＿＿＿そう。わかった、うん。」
「伊月、何て？」
恐る恐る尋ねたが、返答がない。
「小林Aと一緒にいる。」
「！！」
マジかよ・・
「恋人に裏切られたんですよ、私達。」
「・・・」
「だから、」
呆気に取られて立ち尽くしていると、
その女が俺に近づいて背伸びをした。
「私達も、裏切ればいいんですよ。」
「＿＿＿＿！？」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
過去、これほどまでにムカつく女がいただろうか。
「言う順番間違ってねーか？」
「何がですか？まさかとは思いますが本気でキスされるとでも思いました？」
「思ってねーわ安心しろ(怒)」
こいつが女だと解った上で殴りたい衝動に駆られたが、なんとか抑えられた。
「裏切りでもなんでもねーじゃねえか。」
この女の電話の向こうの伊月曰く、
Aが大通りで転んでしまい、その反動でスマホを落として壊した。
服も髪もグショグショに濡れて、とても人に会える格好じゃない。
そこを偶然見かけた伊月が、近場に服や髪を拭けて尚且つ落ち着いて電話を出来る場所があるか見当をつけた結果、
ホテルに入る事になったらしい。
「だからってホテルは…」
「伊月はあんたの彼氏だろ？少しは信用しろよ。」
「・・・」
一先ずは、安心だ。
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作者名：ぴこ | 作成日時：2018年3月10日 18時
