僕司君を救い隊!6 ページ3
僕はこれから体験するであろう衝撃にそなえていたのだが、一向にそれはやってこない。
不思議に思い、千尋の方をそっとうかがうと、苦い顔をして振り上げた手を力なく下ろした。
「…お前を痛めつけたいわけじゃねぇんだよ、分かれよ」
「征ちゃん、貴方はどうして…そんな風に考えるようになったの?」
どうして…?
いつから僕はこんな風に考えるようになった?どうしてこんな風に考えるようになった?
浮かんだのは、父さんの顔だった。
感情のこもっていない冷たい目。
温度のない声。
自分の息子を道具としか思っていない人。
だから、僕は、生まれた。
僕が彼の代わりに、父さんから受けた恐怖を思い出す。
体がガタガタと震え出す、寒くもないのに、震えが止まらない。
あぁ、そうだ…僕はずっと怖かったんだ。
あの目が、声が、父さんが。
父さんに、捨てられることが。
『それに気づいたならもう分かるだろう?なんでお前は勝ち続けたのか、父さんの理想であり続けたのか』
頭の中で彼の声が反響する。
目が焼けるように熱い、上手く呼吸が出来なくて、苦しい、くるしい…
『お前は本当に、ただ、無感情に勝利し続けていたのか?違うだろう?』
うん、そうだね。
僕は、ぼくはー…
94人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海月 - コドモアソビでしたっけ?あれはつくった曲ですよね!? (2018年3月31日 13時) (レス) id: 534fdfd1d0 (このIDを非表示/違反報告)
影 - メッチャ面白いです!ギャグも入ってるしホラーはちゃんと怖いw続き楽しみにしてます! (2015年10月26日 18時) (レス) id: 1fa7448f4f (このIDを非表示/違反報告)
涼ースズー - 私もゾンビ狩りしたいです!!! (2015年9月30日 22時) (レス) id: b08690dd4e (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - どうでもいいコメントしていいですか?← 幼児ココアよりアンパンマンカレーのほうが美味しいですよ← (2015年9月24日 22時) (レス) id: 923a1e5d93 (このIDを非表示/違反報告)
novel - 初めまして!すごく面白いです!早く続きが見たいです!更新、頑張って下さい!応援してます! (2015年9月9日 23時) (レス) id: 5956e8d0c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ