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赤司がホイホイだった話96 ページ16

黄瀬side


今日はモデルの撮影があって、一日学校を休んでいた。


ちょっと遠くの、俺にとっては少しだけ懐かしい場所である白刃村に。


撮影事態は午前中に終わったのだが、俺にはまだ帰れない理由があった。


人気のない道に入ってしばらくずっと真っ直ぐに行く、そうすると森のような場所に抜ける。


とはいっても、この村事態があまり人口の多いところじゃない。


では何故この村が撮影場所に選ばれたかと言うと、単純に景色が綺麗だからだ。


海も山も草原もあってこのような森もある、結構素敵なところなのだ。


だが交通手段に難があり、今日だって大分バスに揺られたし、途中からは歩きだった。


恐らくこれが、過疎化の原因の主軸となっているのだろう。


(黄「…っと、到着っスね」


森のなかを道なりに進んで行くと、小さなお社の前に着いた。


ここも前に来た時とまったく変わっていなくて安心した。


社の小さな扉を開けると、中には古ぼけた石が数個あった。


大きさは大体1cmくらいで、色は薄桃色の可愛らしいこの小石はこの村でしか手に入らない物だ。


見た目とは違い、用途はまったく可愛くない、呪具である。


俺は今日これを取りに、はるばるここまでやって来たのだ。


どうやら俺は彼を甘く見ていたようなので、またこの小石の力を借りることにした。


本来であれば、一度この小石を使われれば呪いを解かれない限り効果は続くはずなのだ。


それなのに彼は自らの力で呪いを跳ね返そうとしている。


普通ならば絶対にありえないのだが、相手が彼となると予想出来なかった展開ではない。


効果が薄まってしまっているのなら、重ねてより強靭なものにしてしまえばいい。


俺はその小石を念のため、三つほど掴んで持ってきていた巾着袋の中に滑りこませた。


あとはさっさと東京に帰って、彼にまた呪いをかけるだけだ。


それで全ては上手くいく。


小石を拝借した社に手を合わせてから立ち上がる。


すると目の前が真っ暗になり、数歩よろける。


立ちくらみだ。


原因はちゃんと理解しているのだが、今はどうしようもないし、部活に支障があるわけでもないので放置している。


俺が回収したこの小石、これにはれっきとした名前がある。


『記消石』、記憶を消す石、と。

赤司がホイホイだった話97→←赤司がホイホイだった話95



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海月 - コドモアソビでしたっけ?あれはつくった曲ですよね!? (2018年3月31日 13時) (レス) id: 534fdfd1d0 (このIDを非表示/違反報告)
- メッチャ面白いです!ギャグも入ってるしホラーはちゃんと怖いw続き楽しみにしてます! (2015年10月26日 18時) (レス) id: 1fa7448f4f (このIDを非表示/違反報告)
涼ースズー - 私もゾンビ狩りしたいです!!! (2015年9月30日 22時) (レス) id: b08690dd4e (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - どうでもいいコメントしていいですか?← 幼児ココアよりアンパンマンカレーのほうが美味しいですよ← (2015年9月24日 22時) (レス) id: 923a1e5d93 (このIDを非表示/違反報告)
novel - 初めまして!すごく面白いです!早く続きが見たいです!更新、頑張って下さい!応援してます! (2015年9月9日 23時) (レス) id: 5956e8d0c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:腹黒さん★ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2015年8月29日 1時

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