【黒バス】(貴「赤司や赤司や赤司くん。」(赤「何ですか？」(貴「君はなんでホイホイなんだい？」(赤「知りません。」part3

赤司がホイホイだった話92 ページ12

赤司side


貴方の後ろで烏が鳴く
ここいらの小道にゃ鬼が出る


沼から涌き出た不浄が告ぐ
貴方にしましょうそうしましょう


間引きされた子供たち
怨め怨めコウノトリ


ほら ほら
仕返ししようか
ほら ほら
ハラワタ千切れ


この道で迷えば帰れなくなる
子供だらけ不気味な社址


おいでおいで貴方も手の鳴るほうへ
赤いその螺旋を断ちましょう


(赤「…紫原、その歌はなんだ？」


部室のドアを開けると先輩と紫原がいて、紫原が聞いたこともない不気味な歌を歌っていた。


俺の質問には紫原ではなく、先輩がわざわざ挙手をして答えてくれた。


(貴「“コドモアソビ”って曲だよ。最近ちょっと有名なの」


(紫「俺もクラスの女子が歌ってるの聞いてなんか覚えちゃったんだよね〜」


先輩の説明によると、昔家が貧しいせいで間引きされてしまった子供が、大人たちを怨む気持ちを込めた曲らしい。


何故自分たちを殺すような親の元へと運んだコウノトリを怨み、生まれて来ることが出来た子供でさえも憎い、どうしようもない水子たち。


だから自分たちが祀られている社へと子供を誘いこみ迷わせ、その命を奪う、危険な悪霊だそうだ。


(貴「烏は黒、死の暗示、死の鳥が貴方に死の宣告をする。沼から涌き出た不浄は子供たちの怨念。その子たちに選ばれてしまうと、選ばれた当人はハラワタが徐々に千切れて死んでしまう…」


(赤「…穏やかな話じゃないですね」


まぁ先輩の話で穏やかじゃなかったのなんて、数えるほどしかなかったのだけれど。


先輩はただ曖昧に微笑むだけだった。

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