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赤司がホイホイだった話85 ページ2

青峰side


猿はぐるりと小屋の周りを一周すると、再び出入り口のドアの前へと戻ってきた。


一周する際に、ちょくちょく止まっていたので、どうやらさっき赤司のいる戸棚のだいたい後ろで止まったのは偶然らしかった。


内心ものすごく安心する、が、まだ問題が解決したわけではないのですぐに気を引きしめる。


すると猿は中に侵入出来ないことに腹を立てたのか、意味の分からない言葉を叫び始めた。


発音が汚くて聞けたものではなかったが、「ゴワッアオゥ」といったような感じが近いような気がする。


その大きな叫びはまるで、迷子の子供が母親を探して泣き叫ぶかのようだったが、そこに子供特有の純粋さは微塵も感じられない。


あるのは気持ちの悪い不気味さと、粘り気のある黒い感情だけだ。


猿はなおもくぐもったような叫び声を上げながら、今度は小屋の周りをものすごいスピードで走り出した。


たまに外壁にどんどんと体当たりをしていたが、わざとやっている訳ではなく、足がもつれて上手く走れないようだった。


苦しんでいる、直感的にそう思った。


チラリと携帯を盗み見ると、時刻は3時51分を指していた。


俺は時間が思ったよりも早く進んでいたことに心底驚いた。


せいぜい、2時30分過ぎくらいだと思っていたのだが、塩をまいたりガムテープで隙間を塞いだりなどにそれなりの時間がかかっていたようだった。


猿はいよいよ本気で暴れだした。


先程よりも大きな声で鳴き、ぶつかった壁をかじったり引っ掻いたりしている。


そのたびに、盛り塩はどんどんと黒に侵食されていっている。


果たして、これは朝まで持つのだろうかと思うと、恐怖で心臓を握り潰されているように息苦しい。


時は進む、時刻は3時54分。


猿は、一際大きく鳴いた。


盛り塩はもう、半分以上が真っ黒になっていた。

僕司君を救い隊!6→←赤司がホイホイだった話84



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設定タグ:黒バス , 赤司 , ホラー
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海月 - コドモアソビでしたっけ?あれはつくった曲ですよね!? (2018年3月31日 13時) (レス) id: 534fdfd1d0 (このIDを非表示/違反報告)
- メッチャ面白いです!ギャグも入ってるしホラーはちゃんと怖いw続き楽しみにしてます! (2015年10月26日 18時) (レス) id: 1fa7448f4f (このIDを非表示/違反報告)
涼ースズー - 私もゾンビ狩りしたいです!!! (2015年9月30日 22時) (レス) id: b08690dd4e (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - どうでもいいコメントしていいですか?← 幼児ココアよりアンパンマンカレーのほうが美味しいですよ← (2015年9月24日 22時) (レス) id: 923a1e5d93 (このIDを非表示/違反報告)
novel - 初めまして!すごく面白いです!早く続きが見たいです!更新、頑張って下さい!応援してます! (2015年9月9日 23時) (レス) id: 5956e8d0c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:腹黒さん★ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2015年8月29日 1時

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