検索窓
今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:23,892 hit

赤司がホイホイだった話84 ページ1

青峰side


あの猿みたいな奴は、どうやらこの小屋の中には入ってこれないようだった。


先輩がさっき、一生懸命にまいていた塩の効果なのだろうか?


よく見れば、部屋の四方にいつ置いたのか盛り塩までされていた。


しかしその塩は上の方が少し黒くなっていて、あの猿がいかに危険かを教えてくれていた。


やがて猿はドアを叩くことを止めて移動を始めた。


赤司の近くで止まった時は冷や汗をかいたものだが、直ぐに動きだしたので心配はなさそうだ。


しかし、さっきから気になることがあった。


少しずつ、少しずつだが、この小屋の中をなんともいえない黒くて嫌な臭いが充満しつつあった。


俺がそれに堪えかねて軽くむせると、先輩が横から解説を入れてくれた。


(貴「腐乱臭だよ。あいつ、死んだ獣の死体に乗り移るから」


先輩はサラリと告げたが、俺は内心穏やかではなかった。


死体に乗り移る、なんて。


つまりアイツには媒体がたくさんあるということになる。


…逃げ場など、はたして俺たちに残されているのだろうか?


(貴「アイツが、赤司くんはここにはいないって思うまで、私たちは赤司くんを隠すつもりがあるの。そうやって、アイツの目を欺く」


少々難しい単語が出てきたような気もしないではないが、今の目的ははっきりとした。


『赤司をアイツから隠し通すこと』


それが今回の一番のやることだ。


まぁそれもきっと、タイムリミットがある。


その証拠に、てっぺんが黒く染まっている盛り塩がある。


あれがきっと、すっかり黒くなってしまったら、アイツは中に入ってくるだろう。


それだけは、阻止しなければいけないと、固く誓った。


中に入られたら、何が起こるのかわからないのだから。


俺の握っている拳に、力が入るのがわかった。


それは一体、恐怖からくるものなのか、緊張からくるものなのか…


あるいは、その両方か。

赤司がホイホイだった話85→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
94人がお気に入り
設定タグ:黒バス , 赤司 , ホラー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

海月 - コドモアソビでしたっけ?あれはつくった曲ですよね!? (2018年3月31日 13時) (レス) id: 534fdfd1d0 (このIDを非表示/違反報告)
- メッチャ面白いです!ギャグも入ってるしホラーはちゃんと怖いw続き楽しみにしてます! (2015年10月26日 18時) (レス) id: 1fa7448f4f (このIDを非表示/違反報告)
涼ースズー - 私もゾンビ狩りしたいです!!! (2015年9月30日 22時) (レス) id: b08690dd4e (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - どうでもいいコメントしていいですか?← 幼児ココアよりアンパンマンカレーのほうが美味しいですよ← (2015年9月24日 22時) (レス) id: 923a1e5d93 (このIDを非表示/違反報告)
novel - 初めまして!すごく面白いです!早く続きが見たいです!更新、頑張って下さい!応援してます! (2015年9月9日 23時) (レス) id: 5956e8d0c6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:腹黒さん★ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2015年8月29日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。