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「金田一とわたっちだけズルい…!!」
「俺らはどうすればいいんだよ!可愛くなればいいのか!?」
「花落ち着け」
「初めて金田一が羨ましいと思いました…」
などなど。
こんなに好かれてAも大変だと、花巻がご丁寧に全員分取ってきたストローをガジガジ噛みながら黙って聞いていると、次いで「今度お前に似てるってらっきょ渡してやる…」なんて国見の恨みがましい声まで聞こえてきたものだから、つい「何だそりゃ」と呟くと、淡々と「嫌がらせです」と返ってきて思わず苦笑した。
「…ていうかさぁ、国見ちゃんいつからそんなAと仲良いのさ。俺知らなかったんだけど」
むくれながら及川が言ったその言葉に、それもそうだと一つ頷いた。中学の頃は勿論、それこそつい最近まで二人が親密な様子など、一度も見た事なんて無かったのに。
国見はそうですねぇ、と何か考える素振りを見せた後、「…まぁ」と言葉を続けた。
「…俺とAさん二人だけの秘密なんで」
「ほんっと国見ちゃんていい性格してるよねぇ」
テーブルに肘をつきながら、さも面白くなさそうに呟いた及川の言葉に、松川がぶはっと吹き出した。
「国見も及川にだけは言われたくねぇだろ」
「マジそれな」
「ちょっとまっつんもマッキーも何なの!?俺の性格が悪いって言いたいわけ!?」
「だって、ねぇ?」
「そりゃあ、ねぇ?」
「「座右の銘は?」」
「叩くなら折れるまで」
「ほらなww」
「及川性格悪い説証明完了〜」
イェーイとハイタッチを交わす二人に及川がぎゃんぎゃんと食って掛かる。
とりあえずさすがに一人じゃ捌き切れねえと面倒くさくなった俺は、ジュースのお代わりをするためにコップを持って立ち上がった。
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雨音(プロフ) - コメントありがとうございますT^Tそんな嬉しいことを言って下さるなんて涙が…更新頑張れそうです(*´◒`*)猫様も体調気をつけて下さいね!本当にありがとうございました(*'▽'*) (2022年4月29日 19時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
猫 - まじでこの作品大好きです‼︎体調に気をつけてくださいね。 (2022年4月29日 11時) (レス) @page2 id: fd92b45f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨音 | 作成日時:2020年7月25日 1時