い も う と 20 ページ21
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茅ヶ崎さんの言葉に、間抜けな声が出てしまう。
「ほら、一緒に暮らしてるっていうのに、名字で呼ばれるの、何か違和感があったからさ。現に俺はAって呼んでるのに。」
「た、確かに…」
思えば、このMANKAIカンパニーの団員さんのほとんどの方のことを、私は名前で呼んでいたのに。
何故か茅ヶ崎さんだけは、‘‘茅ヶ崎さん’’と他人行儀に呼んでいた。
一番最初に会った、一番関わりの深い人なのに。(お兄ちゃんを除いて)
それは、最初会ったときのままそう呼んでいた、というよりも、どこか茅ヶ崎さんに対して私が線を引いていた部分があったからなのかもしれない。
苦手とかそういうものじゃなくて、こう…
(推しに対して‘‘さん’’をつけちゃう、みたいな。)
私にとって、茅ヶ崎さんは尊いもの(?)なのかもしれない。
リアルに出てきた推し。そりゃ尊いに決まってる。
「ね、だから俺のこと、至って呼んでよ。俺たちもう‘‘家族’’みたいなもんだし。」
「か、ぞく…」
それは、嬉しい言葉なはずなのに、どうしてか腑に落ちなかった。
それを隠して、私は笑う。
「わかりました、‘‘至”さん！！」
「ん、上出来。」
わしゃわしゃと私の頭を撫でる手は、お兄ちゃんの手とはまた違う温かさだった。
「それじゃ、俺風呂入って寝るから。Aも、早く寝なよ?」
「はい！！」
そう言って、至さんはカバンをもって談話室を出ていった。
▽▲▽
廊下に出ると、俺のこと待ち構える人物がいた。
「らしくないっすね、‘‘至”さん?」
「聞いてたのかよ＿＿＿万里。
たまたま聞こえただけっすよ、という万里。
おそらくすべて聞かれていたのだろう。その顔は憎たらしいほどにニヤついている。
「‘‘家族みたいなもん”ねぇ…本当のこと、言わなくていいんすか。」
「別に隠してる訳でもないし。ただ言ってないだけ。多分Aの中の俺は、完璧エリートの外面の俺。それを崩してがっかりさせるのは嫌なんだよ。」
頭をガシガシとかく。
Aには知られたくない＿＿俺が、‘‘たるち”だってことは。
さっき確信した。本人は気づいていないみたいだったが、俺には見えていた。
＿＿俺がやっているのと同じ、ゲームの画面が、アカウント名までばっちりと。
(きっと、Aはるな子だ)
最近絡むようになっただけの、所詮ネ友。
でもなぜだかAにはバレたくなかった。
「へぇ…?」
万里が、意味ありげに、笑った。
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雨村(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» わわわ！！！本当ですね！！笑なんだか危ない感じに……( 報告ありがとうございます、修正しておきます！！ (2018年10月14日 22時) (
レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 36のとこで、勉強がべんきになってますぞ…最初色んな意味でビビりましたわw (2018年10月14日 21時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - にゃるさん» ありがとうございます…！！最近は更新ペースがなかなか安定しなくて本当申し訳ないです。頑張ります！！！ (2018年8月22日 1時) (レス) id: 291ab6483c (このIDを非表示/違反報告)
にゃる(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。これからも頑張ってください (2018年8月21日 21時) (レス) id: 1eb7bde713 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - 通行人Ａさん» ほんとだ！！間違いです、すみません(><)ご指摘ありがとうございます！！修正しておきます。 (2018年8月21日 11時) (レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨村 | 作成日時：2018年7月23日 0時
