赤司くんはちょっと抜けてる【黒子のバスケ】

―11―赤司の人物像 ページ11

「「赤司/征ちゃんがどんな人か？」」


『……はい』




お昼休み、葉山先輩に連行されるや否や、食堂にいるバスケ部の先輩達の元へやって来た

とくにお昼を共にする友達のいない私にとって迷惑のかかる人はいないけど……。最近は先輩達と一緒にいることが多くなった

今では同じ食堂のテーブルを囲むのも当たり前だし、私もそれがちょっと嬉しいと思っているのは認める

ただ、赤司くんは部活の事や生徒会の事で忙しい為、滅多に来ない

黛先輩は気が向いたらたまに来てくれる


そんなある日、私は赤司くんがいない間に彼について質問をしてみることにした




『赤司くんって、バスケ部を牛耳ってるとか怖い噂もあるかと思えば、周りの女子はうっとりした目で見ていたり、赤司くんも赤司くんで王子様みたいな物言いしてるし……』


玲「あら、嫉妬？」


『ち、違います』


小「部活に関しては確かに別人だよなぁ」


永「赤司の基準は常にハイレベルだからな。ついていけない奴はみんなやめてった」


千「でも、確かに赤司は強い」


玲「そうねぇ。だから私達も征ちゃんについていくし」


『そんなに強いんですか？』


玲「やだ、Aちゃんったら征ちゃんがバスケ界で何て呼ばれてるか知らないの？」


永「赤司は"キセキの世代"っつー、所謂化け物だ」


『キセキの世代……？』


小「友達から聞いたことねぇの？……あっ」


『惨めになるので黙らないでください』


玲「と、とにかく、キセキって言われるくらい征ちゃんはバスケにとって逸材なのよ」




そう言うと、実渕先輩は「読んでおきなさい」と言って私に雑誌を渡して来た

中・高生向けのスポーツ誌らしい




玲「でもね、私達が征ちゃんを慕う理由はそれだけじゃないのよ」


小「赤司って、しっかりしているようでどこか抜けてるっていうかさぁ」


永「見守ってやりたくなるっつーか」


千「そのギャップがいい」


『！？』


玲「ま、征ちゃんの良さはAちゃんもいずれ分かるわよ。…………それに、Aちゃんだってもう征ちゃんのこと好きでしょ？」


『す……!?好き、かどうかはまだ……分からないですけど』


玲「あら、自分から征ちゃんのこと知りたいって言ってきたじゃない。それに、征ちゃんのどこが気に入らないって言うのよ」


『た……確かに、赤司くんはかっこいいです。でも好きとか以前に彼のことをまだ知らないし、けど前より気になったり、知りたいって思うのは……認めます』

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