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書記「会長、この書類確認お願いします」
会計「すみません会長…!どうしてもここの計算合わなくて…」
副会長「念のため早めに体育館に向かいましょう、会長。万が一最終チェックに時間がかかるといけないので」
楽しかったバスケ観戦から数日後
変わらず生徒会室は慌ただしかった。
1年の頃は会計仕事をやってただけなのに、前会長の気まぐれか次期会長指名されそのまま生徒会長になった。たまに様子を見にくる前会長は私が忙しそうにしていても、これでもかってくらい他人事だった
榊「書類、この部分抜けちゃってるから修正お願いします。終わったらそのままあのファイルにまとめておいてください」
書記「わかりました」
榊「ここの計算は…あぁ、この二項目外して計算してもらえたら合うと思います。焦らずゆっくりで大丈夫なので」
会計「あぁ〜ほんとだ…!すみませんありがとうございます!!」
榊「体育館は私ひとりでみてくるから…みんなは今やっていることが終わり次第教室に戻っていいよ。あとはやっておくから」
「「ありがとうございます!」」
生徒会室の扉を閉めてひとつ、ため息をつく
こうして、たまに休憩しないと息が詰まって仕事に集中できなくなってしまう
さっさと体育館にいってやること済ませて私も教室に戻ろう
いつもより少し重い足取りで体育館の方へ足を進めていると背後の方から女生徒の甲高い声が聞こえて、思わず振りかえる
「あ〜!大輝じゃんおはよ〜!!」
「めっずらしい〜!今日は遅刻しないんだぁ?」
ドンッ
「きゃぁっ」
榊「あっ」
眠そうなあくびをしながら私の隣を横切る大輝と、それについていくおそらく好意を抱いている女生徒たち。
ついていくのに夢中で私に気付いていないようだった女生徒とぶつかる
榊「ごめんなさい避けられなくて…怪我はないですか?」スッ
「チッ、こんなとこで止まってないでよ!」
「ってかさ、さっきウチらのことみてたよね?まじまじと、やめてくれない?陰気臭いのがうつっちゃうからさ!」
榊「あぁ、はい。気をつけます」
青「……。」
「あっ、まってよ大輝〜〜!」
「もうおいてかないでよ〜!!」
陰気臭いだって、すごい素直な子たち
自分で見てもそう思う
三つ編みおさげに目にかかるくらいの前髪。
おまけに分厚い黒縁眼鏡のせいで相手から目もみえない
でも私には、こうして地味子にならないといけない理由があった。
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作者名:甲 | 作成日時:2023年6月1日 14時