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3.先輩と初キス ページ5

「先輩っ!」


お弁当を持って中庭のベンチに行くと、先輩が席を取って待っていてくれた。

「おー走ってきた?」

私の姿を見て笑いながらそういう先輩に頷いて、隣に座る。

あーこの笑顔好きだなあ。


「はい!…あの、今日ほんとに良かったんですか?」

「え、なにが?」

先輩はそう聞き返してパンを取り出す。

「いっつも友達と食べてるじゃないですか」

「そりゃ彼女優先でしょ。付き合いたてだし、一番大事な時でしょ?」


そうさらっという先輩にまたドキドキさせられた。

ほんとにこの人が私の彼氏なんだ…。
そう思うと、どうしてもニヤニヤしてしまった。


「あの、先輩!次の週末私オフなんですけど、先輩空いてますか?」

「あ…ごめん!週末はどっちも練習試合入ってんだわ。その次は?」

「私は次どっちも一日練です…」


「あちゃー…どっちも強いしなあ。」


これが強豪の特徴。
めったに休みが無い。

それでも陸上が好きで入ったし練習だって嫌じゃない…でもちょっとだけ…ううん、先輩といる時間も欲しい。


私がうなだれると、先輩は笑って私の頭をまたくしゃくしゃとなでる。


「じゃあ今日行こっか。」

「え?どこにですか?」

顔を上げると、先輩はニコッと笑って「デート」と言った。


「い、行きます!喜んで!」

私はそう返事して、笑い返した。


「うっし!じゃあ決まりな〜。」

そう言うと、先輩は大きなパンを大きくかじった。


「美味しそうですね、それ。購買のパン、一回食べてみたかったんですよ!なんか高校生だなって!」

「へぇ、食べたことないんだ。…はい!どーぞ!」


先輩はパンをちぎって私に差し出した。


こ、これは…


あーんってやつ?

「ほら、早く食べなきゃ昼休み終わっちまうぜ?」

ニヤニヤと笑いながらそう言う先輩の手を握って私はパンを食べた。


「…あ、美味し……んんっ」

私がパンを口に含んだ瞬間、先輩は私の背中に手を回してキスをした。


「せ、せんぱ……」

顔を真っ赤にしながら先輩を見ると、先輩は唇をぺろっと舐めて「ごちそーさま」といやらしく笑った。



せ、先輩…反則すぎます!!

4.先輩と先輩→←2.先輩と公園にて



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鏡子(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます。私の推しは火神君です!確かにあの回は感動しましたね。私も好きです。 (2020年5月15日 16時) (レス) id: e35fb2372b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 私の推しは高尾くんでっす。好きなシーンは、洛山vs秀徳で真ちゃんが『このチームで足手まといなど俺は知らない。』っていうシーンが大好きです。私は秀徳めっちゃ好きなので勝ってほしかったなぁ…。 (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 鏡子さんの作品面白いです!ちなみに誰が一番好きですか? (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鏡子 x他1人 | 作成日時:2019年2月4日 16時

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