13話 子供じゃありません ページ13
早川先輩が奢ってくれるということで、お言葉に甘えて肉まんを奢ってもらった。
ホカホカで肉汁たっぷりでとっても美味しい!
「A!うまいか!」
『はひ!おふぃひーふぇふ!(はい!美味しいです!)』
「だー!口いっぱいに入れて喋るな!ちゃんと飲み込んでから喋れ!」
そう言いながら笠松先輩は、ティッシュで私の口の横に付いていた食べカスを取る。
なんかお父さんというか...
「笠松お父さんって言うより、お母さんみたいだな」
「黙れ」
「今日なんか当たり強いぞお前!?」
「Aっち、口いっぱいに入れてリスみたいでかわいーっスね!」
「そんなに急いで食べなくてもだ(れ)も取(ら)ないぞ!」
涼太と早川先輩は何故か私の頭を撫でてくる。なんだろうこの感じ、とっても子供扱いされているような気がする!
というか、子供扱いされてる!?
『涼太に早川先輩、頭撫でないでください〜!私子供じゃありません!怒りますよ!』
「お前らセクハラになるからやめなさい」
「なかむ(ら)!お(れ)はセクハ(ラ)なんてしてないぞ!」
「ごめんねAちゃん。こいつ後輩出来て嬉しいみたいでさ」
『あ、いえ、迷惑ではないので大丈夫ですよ!』
「そう言ってくれて助かるよ。ありがとう」
中村先輩は私にお礼って微笑むと、早川先輩の頭を叩いて後ろへと引きずっていった。
ちなみに涼太は森山先輩から、シメられている。笠松先輩はもう諦めたようにため息をついて私の方へと近付いてきた。
あ、もう歩く姿からカッコいい。すっごいカッコいい!!!
「ほんっとアイツらうるせぇ...」
『賑やかでいいと思いますよ!結婚しましょう!式場はどうしますか!』
「お前もホントに飽きないな」
『飽きるはずないですよ!』
頭をべしっと叩かれるも、笠松先輩は私の隣を歩いてくれた。
そういうところだよ。カッコいいの。
「お、俺たちこっちの道だな」
「じゃあ、笠松とAちゃんまたね。気を付けて帰ってね」
「おう」
『ご心配ありがとうございます!』
「俺もそっち行きたいー!!!そっちの道から帰りたいー!」
「森山先輩往生際が悪いですよ...」
「先輩しつ(れ)いします!Aもまたな!」
「早川先輩近所迷惑っスよ!」
「お前らうるせえからさっさと帰れ!」
『笠松先輩も充分うるさいですよ〜』
とても賑やかな帰り道もここまで。
先輩達と涼太の背中を見送ってから、私達も足を進める。
『それじゃ、帰ろっか幸ちゃん!』
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時