12話 涼太 ページ12
笠松先輩お父さん事件の後、森山先輩は笠松先輩と小堀先輩の間に場所を変えていた。
というか、変えさせられた。
ジャージを頭の上に被せているから、なんか連行されている人みたい...
そんな森山先輩の様子を見ながら歩いていると、笠松先輩に危ないから前見て歩けと言われた。
はーいと言い、前を向いて歩いていると、黄瀬くんから話をかけられた。
「Aっちは何で笠松先輩の事が好きなんスか?」
『え、全てだけど?...あの黄瀬くん、そのAっちって何?』
「ああ!俺ソンケーした人には〜〜っちって付けるんすよ!」
『尊敬って、私何もしてないよ?』
「あの大人数の中でテキパキとマネージャー業務をこなすし、ドリンクだってめっちゃうまかったっス!それに未来が見えるとかすげえっスよ!」
『普通のことをしてるだけなんだけどな。それに未来とか見えないってばー!』
「未来が見えると言えば、俺の中学の時の主将を思い出すっスね〜」
『あれ、黄瀬くん聞いてる?』
「あ、そうだ!俺の事は涼太って呼んでよ!」
『え、とっても急だね!涼太?別にいいけど何でまた急に』
「俺だけ名前呼びも、Aっちに失礼だと思って!」
『別に失礼ではないけど。まあいいよー涼太ね!』
「よっしゃ!」
「黄瀬だけずるい!俺も由孝先輩って呼ばれたいぞAtyグフッ!」
後ろで森山先輩のお腹にパンチが決まったような音がしたけど、これはスルーをしておいた方がいいのだろうか...
後ろを振り向いた涼太が青ざめた顔をしている。よし振り向かないでおこう!
多分笠松先輩が凄い形相になってると思うから!
暫くして歩いていると、早川先輩があっ!と何かを見つけたような声を出し、走って私に飛び付いてきた。
「おいA!あそこにコンビニあ(る)ぞ!お(れ)が何か奢ってや(る)!」
『うわ!早川先輩、ビックリしましたよ!』
「すまん!ほ(ら)何か買いに行こうぜ!Aは何が好きだ!」
『笠松先輩です!「何言ってんだA!?」あ、いや違う!コンビニに行くのはいいですけど、奢ってもらうことは出来ませんよ!』
「なんでだ?」
『なんでだって、先輩ですし...』
早川先輩はキョトンとした顔で私を見る。
くっ...!可愛いなこんちくしょう!
「いいんじゃねーの、後輩なんだから甘えとけ」
『笠松先輩。えーとじゃあ、いいんですか早川先輩?』
「おう!任せとけ!」
「俺も奢って欲しいっスー!」
「あ?お前は自腹だ馬鹿野郎!」
「理不尽!?」
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時