5,刀は思う ページ8
〜 山姥切国広 side 〜
正直、驚いた。
まず、薬研のあの刀を避けたこと。
隠蔽の高い短刀の中の一人、薬研の飛ばした刀だ、そう簡単に避けられるものでも、ましてや、予測するのも普通は出来ない。
なのに、あの動き。
明らかに予測して、避けた動きだった。
そして、俺が振りかざした刀。
いとも簡単に避けられてしまっただけではなく、気づかない間に懐に入られ、腕を掴まれた。
あんな動き、人間に、審神者に出来るものなのだろうか。
正直、飯も食っていなければ、鍛錬も昔ほど出来ていなかったが、だとしてもおかしい。
あやつは本当に、人間なのか。
薬「山姥切。」
山「あぁ、なんだ。」
薬「新しい審神者、なんか、すごかったな。」
山「…そうだな。」
薬「飯、作ってくれるって言ってたが、どうする。」
山「……考えておく。」
それだけ言って、俺はその場から離れた。
もう一つ、あいつに思うことがある。
あいつに腕を掴まれたとき、かすかにあいつの霊力を感じた。
桜のように、優しくて温かい、どこかで感じたことのあるような、
…………どこかで感じたことのあるような?
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片瀬(プロフ) - 更新楽しみにしてます☺️ (2023年4月16日 22時) (レス) @page3 id: fce4ac1cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかり | 作成日時:2023年4月16日 9時