【Trickstar】無表情少女の感情論。Ⅷ (ページ8)

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#真緒の告白ページ8

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心臓の鼓動がどんどん早くなる。

「あ、あんず……」

少し熱を含んだ声で、俺は。

好きな人の名前を呼んだ。

「どうしたの？」

何で呼び出されたのかわかっているのか、あんずの頬は赤く染まっている。

スバルは告白して、簡単に付き合えたと言っていたけど。

器用貧乏な俺は、そうはいかない。

「好きだ……」

「え……」

あんずの顔が林檎のように赤くなる。

無論、俺の顔だって。

「Aと北斗の喧嘩を一緒に止める度に惹かれていって……好き、なんだ」

アイドルとプロデューサーだから。

俺はこの恋に蓋をしようと思ったけど。

『2人、絶対にくっ付くよ』

親友のAに相談した所、そう言われたので。

その時のAは、ただの悪魔だった。

「あんずが俺のこと、どう思ってるかはわからない。……だけど、俺は好きだ」

笑った顔、怒った顔、泣いた顔。

困った顔だって、全部好きなんだ。

「俺と付き合ってくれ!!」

するとあんずは、ポロポロと涙を流した。