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呪い ページ8

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男の手が離れ、自由になった体の力が抜ける。

ドサッと音を立てて地べたに座り込んだ私は、喉元を抑えながら大きく息を吸って吐く。



……おかしい。酸素が上手く入ってこない。


俗に言う過呼吸を起こしているのか、喉の奥で何かがつっかえたかのように息を吸っても入っていかない。


それでも心臓は音を立てて脈打ち、体は火照るように熱くなっている。






「ほう、これで死なぬか。どうやら俺の呪力を上手く身体に取り込んだようだな」






顎に手を当て私を見下ろす男は興味深そうに呟くと、私の頭を鷲掴み有無を言わさず顔を上げさせた。


首の位置が定まらないせいで、余計に息がしづらい。


男の言っている言葉の意味すら分からないまま、ただぼんやりと意識だけが遠のいていくような感覚がした。






「……人の体で何してんだよ。返せよ」






薄らと開いた視界に、ぼんやりと映る光景。


不意に私の頭上から、あの男とは違う聞き慣れた優しい声が響いた。

それと同時に、先程まで頭に感じていた重みは消えて、ゆっくりと体が楽になっていく。






「……オマエ、何で動ける?」


「いや、俺の体だし」






不意に自我を乗っ取られたことに動揺した男が、一歩後退りする。


その隙をついたのか、黒髪の青年が私の隣へと駆け寄ってきた。

彼が体を支えてくれたおかげで、やっと荒い呼吸を落ち着けることができそうだ。






『っ……ごめん、なさい。ありがとう……ございます』


「礼を言われる筋合いはありませんよ……虎杖のこと、止められなかった俺にも責任があるので」






そう言って彼は私の隣に立ち上がると、悠仁の方に向き直り切れ長の鋭い眼差しを向ける。


かく言う悠仁……もとい「男」の高圧的な気配はすっかり消えていて、そこには何食わぬ顔をした悠仁本人だけが突っ立っていた。

その顔立ちは柔らかく、先程までの逆立った雰囲気はどこにもない。


しかし黒髪の青年は、歯を食いしばり威嚇のような態度を続けたまま静かに私を庇うように前へ出た。







「……動くなッ、オマエはもう人間じゃない」


「は?」


「呪術規定に基づき、虎杖悠仁ッ。オマエを呪いとして、祓うッ」








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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月22日 17時

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