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捧げる ページ36

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鬱陶しい……素直にそう思った。


別に、私は願ってこんな体になった訳じゃない。

なのに、なんで元凶となったコイツに過小評価ばかりされなくちゃならないんだ。






『ああもうっ……うるっさいなッ、今考えてんのよ』






いくら呪力が等しかろうが、避けられない運命だろうが、私は私だ。それ以外の何者でもない。


私の力が宿儺のものであろうと、宿儺でならなけらばいけない縛りなんて、どこにもないだろう。




_____たぶん私は、その意味を探しにここに来た。






《いくら考えたところでオマエに解は訪れない。諦めろ小娘》


『……言われなくても分かってる。どーせあんたとは離れられないし、何したってあんたは殺せない』






だから心底恨めしいよ。私にこの定めを押し付けた「両面宿儺」という存在が、憎たらしくて仕方ない。



……ならばせめて、この恨みを。辛みを。私の一生涯を捧げて、お前にぶつけてやる。


死に際まで共に。朽ち果て地獄に行こうとも、私という存在を忘れさせてやるものか。






『だから私が呪ってあげるわ、あんたのこと』


《……できると思うのか?オマエに》


『できるできないの話じゃない……やるの』






そう言った瞬間、ドクンッと音立てて再び心臓が脈打った。


それでもあの時みたく、体に異常が出るわけでもない。


……ただ体の奥で、何かがざわざわと湧き上がってくるかのような、そんな感覚。






「御託は済んだか?」


『はい。待たせてしまい、申し訳ありませんでした』


「……では、改めて聞こう。虎杖A、君は何をするためここへ来た」






こちらを見据える学長の顔を、今なら迷い無く見つめることができる。



私はここで、理不尽に立ち向かいたい。足掻いて、藻掻いて、私が私であるために必要な方法を模索する。


この不条理な世界に飲み込まれることなく、ただ前を向いて突き進むんだ。




_________そのために、私は……







『私は、宿儺(コイツ)を呪えるだけの力が欲しいッ』






貪欲なことが正しいとは思わないけれど、私はこれからの人生に嘘だけはつきたくない。


この選択が何回も私を後悔させることになろうと、受け止めてやる。


受け止めて、受け止めて……その果てに私が、アイツを呪ってやるんだから。






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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月22日 17時

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