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135話 ページ14

〜兵助side〜


おかしい。

あの場にいた上級生で手分けして、心当たりのある場所を探したが、まったくAが見つからない。

というか、気配すらない。

あいつは気配を消すのが得意だから、もしかしたら見つからないように気配を消してるかもしれないけど……


「兵助〜!」

「勘右衛門!見つかったか?」

「いや、全く。どこに行ったんだ、Aちゃんは……」

「まさか、本当に忍術学園を出て行った……とか?」


考えたくないが、もしそうなら俺たちのせいだよな……たぶん。

もし学園の外に行っていたら、俺たちだけではどうしようもない。

学園内にいると信じて探すしかないのだが……


「はあ……心配だな……」

「やっぱりそうだよな。Aちゃんのあんな顔、初めて見た」


……たしかにそうだ。

俺たちはAがこの学園に来たとき、殺そうとしたわけだが、それでも許してくれた上に、仲直りまで手伝ってくれた。

ここに来てから辛いこともたくさんあっただろうに、いつも落ち着いていてしたたかだった。

俺は、そんなAに……


「……いつのまにか、Aに憧れていたんだな」

「そうだな。少しいないだけで心配になるくらい大切な存在になるなんてあのときは思ってもなかった。……サクラちゃんの言っていたこともあながち間違っていないのかもしれない」


Aを傷付けたのも、サクラたちを傷付けたのも、他でもない俺たちだ。


「早く、三人に謝りたい」


そう言ったとき、ふと思った。

今日は、落とし穴がやけに多い。

喜八郎が掘ったんだろうが、いつもより多くて、俺も落ちかけた。


「……もしかしたら、落とし穴に落ちたんじゃないか?Aは」

「Aちゃんがそんな簡単に落ちるかな」

「たしかに普段のAなら落ちないだろうけど、今日は情緒不安定だった上に、穴の数も多い」

「なるほど、探してみる価値はありそうだな」


というわけで、俺たちは再度二手に分かれて、いちばん近い場所から探し始めた。















……いた。

しばらく落とし穴の中を探し続けると、さっき勘右衛門と話したところから少し離れた場所の穴にAはいた。

なぜか、喜八郎と一緒に。

_______________

この前書いた話なんですが、なぜか途中からデータが消えていたので書き直しました。

話の筋は変えていませんが、さすがに詳細な内容は覚えていなかったので、一部変わっています。ご了承ください。

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ハル - 凄く面白かったです!大変な時期だと思いますが、これからも応援してます‼︎ (3月22日 19時) (レス) id: 0fe5dcb2f7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し46937号(プロフ) - 初めまして!素敵な夢小説をありがとうございます!もしよければ忍術学園全員出動の段書いていただけませんか? (2月27日 22時) (レス) id: f091a3aa7a (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - はじめまして。天女になった蝶柱第1章から見てます。リクエストなんですけどヒロインちゃんと1年は組がお茶会を開きそれに1年い組とろ組とそれぞれのクラスの先生が参加するが見たいです。 (2023年3月6日 18時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
麗羅(プロフ) - 蘭檸さん» ありがとうございます!亀更新ですが、これからも少しずつ書いていくのでぜひ読んでくださると嬉しいです! (2023年1月14日 18時) (レス) id: 90634de060 (このIDを非表示/違反報告)
蘭檸(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしてます! (2023年1月2日 16時) (レス) @page16 id: 9728c679fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗羅 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aji391/  
作成日時:2022年4月25日 22時

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