十九回目 ページ19
三「猿！いったん死ね！」
佐「なんで！？」
三「知らん、理由など存在しない。」
澄「ぶっちゃけるとそれ八つ当たりですね。」
佐「酷すぎないさすがに！？あと、あんたはあんたでぶっちゃけないでよ！」
その時、勢いよく襖が開いた。春が立っている。
春「少しは静かにしてよ！どれだけ騒げば気がすむの！？かれこれ一時間以上騒ぎっぱなしでしょ。」
三「時間の感覚が狂った。知らん、そんなの。」
春「落ち着きなって三葉！」
澄「三葉・・・？」
三「余計なこと言うな春！これ以上なんか言われると、たぶんなんかなる！」
刑「やはり一番ぬしが重症ではないか！」
刑部が叫んだすぐ後だろうか。それとも、最後の言葉に少しだけ重なっていただろうか。春の向こうから産声が聞こえた。その場の人々の動きが一瞬にして固まった。
佐「これって、もしかして・・・。」
幸「産ま・・れ、た？」
春がバッと背後を振り向く。しばらく奥と何か話していたようだったが、三成を手招いて中に入っていった。三成も急いで後に続く。
貴「なーに血相変えてんだよ。らしくないなあ白髪。」
疲れた様子でいつもの口調で笑うA。その隣にいる黒髪の赤子。
Aはゆっくり身を起こした。慌てて三成が側に寄る。
三「無理するな、寝ていたほうがいいだろうが。」
貴「私を誰だと思ってんの？ってか、妙に気を使ってて気持ち悪い。」
三「・・・・強情なところはさすがだな、チビのくせに。」
貴「次言ったら蹴り殺すぞ！」
三成がそっとAを引き寄せた。Aも三成に身を委ねた。
三「・・・まだ信じられずにいる。」
貴「しょうがないさ。私もあんたもあまりにも多く死に掛けた。この子だって、一歩間違ってたらここにはいなかった。」
赤子を抱き上げると、Aは愛おしそうにその黒髪を撫でた。三成はそっと二人を抱いていた。
次の瞬間、静かに寝息をたてていた赤子が大きなくしゃみをした。Aと三成は同時にビクッとし互いに顔を見合わせた。どちらが先というわけでもなく、思わず笑ってしまう。
貴「こりゃ元気な奴が産まれたな。」
三「お前に似危険なことをやらないか、今から不安になってきた。」
貴「お前も似たようなもんだろうが！！」
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ななみ(プロフ) - 疾風少女、めっちゃ感動しました〜！何回見ても泣けましたよ(^^♪ 笑えるところもいっぱいでした。頑張ってください(*´∀｀*) (2014年8月29日 10時) (
レス) id: abde43f194 (このIDを非表示/違反報告)
月詠命 - 最近忙しくて、なかなか見れずにいましたが、久々に見れました！やっぱりこの作品とても面白いです！更新頑張ってください！ (2014年8月16日 13時) (レス) id: 257169186b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 白鈴さん» すみません、なかなか忙しくて…。応援ありがとうございます！ (2014年5月31日 21時) (レス) id: b7bc56638c (このIDを非表示/違反報告)
白鈴 - (たぶん)はじめまして、白鈴と言います。本編のほうも番外編のほうも、この小説、大好きです！更新、頑張ってください♪応援してます！ (2014年5月8日 19時) (レス) id: c5c1a67bf2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠命 - こちらこそよろしくお願いします。続きを詠めるのを楽しみに待ってます。 (2014年3月3日 21時) (レス) id: 49e70c2b0c (このIDを非表示/違反報告)
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