【E.D.】キスロジックおもち ページ36
『仁坂A』
『ジュンくん、動きづらい。』
「……」
『今仕事中なんだって。』
「……」
さっき突然家に訪ねてきたジュンくん。
仕事をしてから相手をしようと思っていたら、後ろから首に巻きついてきた。
『ジュンくーん……良い子だから離そーね』
「A、さんは……」
『ん？』
「Aさんはばかですか。」
『……はい？』
いきなり罵倒された。
むすっとした様子のジュンくんに、何かしてしまっただろうかと思考を巡らせるが、これといった心当たりがない。
というか今日は、
「今日、オレAさんと話してません。」
『そうだねぇ、昨日からジュンくん地方ロケだったから。』
「昨日は挨拶もキスもしたから耐えられたんですよ。今日は帰ってきてもAさん話しかけてくんないし……避ける、し。」
『疲れてるかなって思っ』
「疲れてるからこそでしょーが。……Aさんとくっついてないと、昨日の分も取り戻せねぇ。」
ジュンくんはゆっくりと、ゆりかごするように揺れ動く。
パソコンを操作したい私からしたら、少々鬱陶しい。
が、さすがにこの尊さを耐えるほど私は仕事人間じゃないのである。
『じ、じゃあ、くっついてても良いから顔は離して？ この近さにジュンくんの顔があると色々集中できないというか、』
「……あ、そっか。Aさん、ここ弱かったですよねぇ？」
『え、ちょ』
すり、と私の首に頭を擦り付けてくる。
ジュンくんの柔らかい髪の毛が押し当てられ、思わず声が出た。
『ちょ……っと、ジュンくん、』
「今はオレの番で良いじゃねぇですか。それ、急ぎじゃないでしょ。」
『っ、あんまそこで喋んないで、』
「あれ……もしかして耳もやだ？」
ちゅ、と耳元で鳴るわざとらしい音。
うちのジュンくんは、調子に乗るのが早い。
「やだってか、すき……でしょ。」
『だ、から…』
「ねぇAさん。こっち、向いてください。」
この声には、抗えない。
けれど従ったら最後、今夜中に仕事には戻れないとわかる。
「……何で無視すんですか。」
『仕事が終わったら！』
「待てねぇですって、そんなの。」
ぶんっ、と勢いよく振り向く。
面食らった顔をしている彼の唇に、軽く自分の唇を押し当てた。
『これでがまん！ わかった？』
「……」
『良い子で待てたら、ご褒美あげるから……ね？』
君の扱いだって、私がいちばんわかってるんだから。
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生しょうが(プロフ) - 錦さん» うわぁ、またまたそんな萎えるミスを……ご指摘ありがとうございます……！ (1月6日 17時) (
レス) id: 3da0e90f37 (このIDを非表示/違反報告)
錦(プロフ) - ページ22「バセンジー」に名前変換ミスらしき単語が…((ｺｿｯ (1月6日 13時) (レス) @page22 id: 7f2cf0d803 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが(プロフ) - にとろさん» 小さな奇跡が……！解釈一致すごい嬉しいです！こちらこそ楽しんでいただきありがとうございました！ (10月24日 23時) (レス) id: 9fefad8449 (このIDを非表示/違反報告)
にとろ - 初コメ失礼します‼夢主ちゃんの誕生日と私の誕生日が同じで、ついマジかよってなりました。ジュンくん解釈一致で堪らなく好きです！最高な作品ありがとうございます😊 (10月13日 23時) (レス) @page2 id: 5c45186ae9 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが(プロフ) - 綾さん» うわぁぁ自分も大好きです！！！読んでいただけてめちゃくちゃ嬉しいです〜！きゅんきゅんできるような小説作れて良かったです……笑 (8月15日 16時) (レス) id: 9fefad8449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが | 作成日時：2023年4月4日 0時
