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*別れの初め ページ4

「……!……!」

それに気づかず。私は必死に抵抗しているのに、手を掴めない。

神よ。私は

最初から生きる価値の無い人間だったのですか?

『苦しい?それは、"私"が今まで殺してきた様々な人達の苦しみ』

これが罰。

私はいっぱい人を殺してきた。
中には、子供もいた。

でも……私は慈悲も情けもかけずに、葬った。それは

自分が勝ちたいが為に。


『夢を奪った。人生を奪った。ねぇ、悪役の結末を知ってる?』


「悪役の結末は……」
どれでも、決まっている。たった一つだけ。


『「死」』

真っ直ぐ決められた私の運命の道。
なら、進もうではないか。歩もう、私と"私"。


「………」


冥土へ冥界へ。二人一緒なら、恐くないでしょう?


「失礼致します。A様、お夜食を__
A様!?」

「どうしたのよ……!は、なにこれ……嘘。こんなことがぁ……?」


地獄での拷問も尋問も何ともない。


「A様、A!眼を開けてくださいまし!どうか……眼を、覚まして……っ」


そして悪役の怪物は、良い役の勇者に成敗されましたとさ。


「A様ああぁぁぁああああ_____!!」







ジャーファルside


今朝のことだった。

卦凰帝国の女帝が、昨夜、息を引き取ったと伝達が来たのは。

国は哀しみに包まれた。

それは、彼女が死んだからではない。

これから残された私達を護るのは誰だ。
あの人が死んでしまったら、私達は殺されてしまう。

怒りを私は覚える。


「どうして……彼女に伝えられなかった」
自分に対しての。

こんなことになるんだったら、伝えればよかった。

いつの時に?

彼女が幸せと感じていた時に。

大仏昔だ。

それでも私は彼女に伝えたかった。


「私も愛しています」


閉ざされた棺へと触れる。
中には死んだのに、変わらず美しい彼女が眠っているのだろう。

でも、見る気は起きなかった。

今よりもきっと、もっと


「……っ貴女を愛しています……」
泣いてしまうのだから。


「ジャーファル殿」


泣いている所、神覇殿がやって来た。私は涙を拭いて、振り返る。

神覇殿も悲しいはずだ。なのに、

悲しい空気ではなかった。それよりも、今よりも苦しそうでいた。


「此方へ来てください」





私はA様の部屋へと連れていかれた。
「これは……どう言う事ですか?」


彼女の部屋には、シンもいて、だがそれにあの発言ではない。

目の前の出来事に驚いたのだ。


「何故ここに彼女が眠っているのですか?!」


変わらず美しい__A様が、ベッドの上で
眠っていることに。

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設定タグ:マギ , ジャーファル、恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:暁の雨 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年4月23日 15時

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