若き三十二日の苦痛。 ページ35
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____連いてこい、そう言われ花宮の背中を追って数分。
…今は、花火スポットとして有名な土手のところ。
あと三十分くらいしたら花火が上がるんだ。
まだ人混みになってないから座ることもできる。
…だが、花宮は座る気はない様だ。
「…どうしたの?」
私に聞きたいこと、なんて。
…怒られる気しかないんですけど。
すると花宮が、ゆっくり振り返った。
「…決まってんだろ」
そう言って、先ほどの、冷たい目を
私の苦手な目を 向けてきた。
「っ…」
息が詰まる。
二酸化炭素しかないような、そんな息がしづらい空間だ。
「決まってるって…なにが?」
この空気から一刻も早く抜けたくて、とりあえずなんでもいいから口に出しとけ!と思って出た言葉はそれだけど
…墓穴を掘ってしまったみたいだ。
さっきより、空気が死んでいる。
「…無自覚なのかよ…そりゃそうだよな」
はっ、と馬鹿らしそうに呟いた花宮。
「…良かれと思ってやってるんだろ。
さっきのサトリと高尾っていうやつでわかったよ
―――今日のこと、無名同盟なんだろ。」
無自覚のくそみたいな同盟だ、と花宮が言った。
「…なんで」
…そうだよ、良かれと思ってやったんだよ。
「花宮のためだと思ってやったんだよ…なのに」
なんで怒ってるのかが分からない
ただ分かるのは、私の無自覚な行動で誰かを傷つけてきたんだってことだけだった。
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切り口痛し - 涙とまんないじゃないですかどうしてくれるんですか(泣) (2014年12月25日 14時) (レス) id: 84ffdc2cdc (このIDを非表示/違反報告)
沖司ハナ(プロフ) - 凉葉さん» えええええええええ!!!?私の小説が神とかもう泣いてきていいですか!!!((( ブログの方まで・・・ありがとうございます! たくさんの褒め言葉ありがとうございます!応援に応えれるよう頑張っていきますね(`・ω・´)キリリリリリリンゴッ← (2014年8月5日 2時) (レス) id: d1c2852cff (このIDを非表示/違反報告)
凉葉(プロフ) - 沖司さんの小説まじ神ですッ!!大好きです!!(`・ω・´)キリリリリリッ← ブログの方の小説もいつも笑いながら読ませてもらっています(゚∀゚) 応援してます(*>ω<*) (2014年8月2日 20時) (レス) id: 32be55b518 (このIDを非表示/違反報告)
沖司ハナ@氷蜜柑(プロフ) - 土藤田菜摘美さん» 3.6もプレッシャーをかけてくるなんて・・・!あなたもしや強者!?((((HA いつもいつもありがとうございます・・・! プレッシャーさんに応えれるよう頑張っていきます(`・ω・´)キリッ (2014年7月31日 23時) (レス) id: d1c2852cff (このIDを非表示/違反報告)
土藤田菜摘美(プロフ) - 新作……!!楽しみにしています(3.6のプレッシャー←) (2014年7月29日 23時) (レス) id: a90bc1166c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖司ハナ | 作者ホームページ:http://blogs.yahoo.co.jp/jinguubell
作成日時:2014年7月28日 6時