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161、2回目のお見舞い ページ14

涼のお見舞いに行った夜、川島から電話が来た。


『今日は逢えなくてごめん。栗原は何してた?』

「あ〜…今日は茜とランチしてきたよ」

『おー、懐かしい。元気だった?』


嘘をついたわけじゃないけど、奥がチクンとした。

『友達のお見舞いに行ってきたの』って正直に話せばいいだけなのに、なぜか川島に話せなかった。


「…そっちは?今日は何してたの?」

『夕方くらいまで寝てて、さっきやっと飯食った』

「そっか、お疲れさま。今週はいつ逢えそう?」

『あ〜、ごめん。今週ちょっと忙しくてもしかしたら逢うの難しいかも」

「え〜そうなの?残念…」


なんだ、今週は逢えないのか…。

夜勤もある川島の仕事。
理解はしてるつもりだけど、やっぱり逢えないとなると寂しいな…。
でもこんな我儘、川島には言えない。





次の日。

「お疲れ様でした〜」

「お疲れ〜」

先輩たちの後ろ姿を見ながら考えた。

私って、川島と逢う予定がなかったら本当に暇人なのね。
どうしよう?久々にDVDでも借りて帰ろうかな。

仕事が終わり1人で車に乗り込んだ時ふと涼のことを思い出した。



そう言えば涼って1ヶ月近くも入院してるのよね。
家族や友達がお見舞いに来てくれるとは言っても、暇だろうなぁ。
あ。なにか差し入れでもしてやろうかな?


急に思い立ったお見舞い。
何を持って行こうかな、って近くの本屋さんに寄って。
涼の好きそうな漫画を5冊買って病院へと車を走らせた。


2日続けてのお見舞いってちょっとウザい?

だけどそれでもお見舞いに行こうと思ったのは、もしかしたら罪悪感からだったかもしれない。



病室に着き、そっと中を覗いてみた。
今日は昨日閉まってたカーテンが全部開いていた。

「涼…?」

小さく声をかけると

窓際の一番奥。
ベッドに腰掛けていた涼が「…え!?」振り向いた。

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作品ジャンル:恋愛
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ユチコ(プロフ) - おにぎり侍さん» 最初から読んでくださりありがとうございます!中学生の出会いから始まった二人の関係が今後どのようになっていくのかも楽しんで貰えるように頑張りますね! (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 絵蓮(エレン)さん» コメントありがとうございます!最初から読んでくださってるなんて嬉しいです〜( ;∀;)もっとキュンキュンをお届けできるように頑張りますね! (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり侍(プロフ) - 1から読みました!中学から大人になるまで…最高です! (2018年8月19日 12時) (レス) id: 3b05885be4 (このIDを非表示/違反報告)
絵蓮(エレン)(プロフ) - 続編おめでとうございます!1の時からずっと見させてもらって、キュンキュンしてます!← 更新頑張って下さい! (2018年8月18日 22時) (レス) id: 75d02ce64f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年8月18日 18時

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