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いつつの障害 ページ6

眼光の鋭さにおじけづいたものの、俺は負けじと彼女の向かいの席に座った。
未銅さんは再び本に目を落とし、お兄さんも自分の読んでいた本に目を向けた。
読む本もない俺は、真正面から兄弟の事を見てみた。

似てるな……。見ていて、何度もそう思った。
たとえば、本のページをめくるとき。ページの横ではなく、上の方を持ってめくる。
あと、時々目を瞑る。
探せば探すほど、似ているところはたくさんあった。
すると、彼女がパッと顔を上げた。お互いの目が合う。

「そんなに見られたら、照れちゃいますよ?」
「あ、すんません。」

だからお兄ちゃん、怖いって。そんなに睨まれても困るっつの。
俺はなんとか逃れようと思い、手元に会ったあの『恋の厚い壁とそれを壊す方法。』という本を返しに行くことにした。

一週間で読めるかな、なんて思っていたのに、俺は三日で読破してしまった。
素直に面白いと思った。俺は読み終えた後にも何回も読み返し、何度も涙した。
最終章のとこ、めちゃめちゃ泣けるんだぜ?青年がその女の子に告るんだよ。って、そんな話してる場合じゃなかったな。

ふと、気付いた。
俺、本の返し方知らねえや……。
借りる時も、何度もここに来てた真ちゃんにやってもらったし。
カードも一応渡されて財布の中に入ってるけど、返し方までは載っていないだろう。

「本返すのって、どうやるんすか?」
「そんなのも知らねえのか、お前。」

お兄ちゃん、ナイス突っ込み!!

「じゃあ、一緒に行きましょうか。私も返す本がありますし。」

彼女は読んでいた本を閉じると、

「優斗、お願いしてもいい?」
「ちょっと待ってろ。」

とお兄さんにロックらしきものをはずしてもらっていた。
そして後ろに下がり、お兄さんに押してもらいながら、

「じゃあ、行きましょうか。」

と俺に声をかけた。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒バス , 高尾和成   
作品ジャンル:恋愛
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にゃー助(プロフ) - 夕凪葵さんの作品大好きです!いつも見てます!だから、今回の雑談の落ち着きには、少し驚きました(笑)でもなんか、『夕凪葵さんだ…』と思えました(笑) (2014年5月7日 17時) (レス) id: e493149bc6 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - やばいです!高尾君かっこいいっ!更新頑張ってください。応援してますっ (2014年4月30日 23時) (レス) id: d7d9fa8f30 (このIDを非表示/違反報告)
イリス(プロフ) - 夕凪葵さん» あたしも影山好きです(*´∀`)ストーリーもいいですもんね( ´艸`)弱ペダもTOHOanimationなのでお話の雰囲気が似ているし、ストーリー重視なら見ているうちに引き込まれていきますよ(*゜д゜*)あたしも最初はなんとなく見ている感じでしたし( ̄∇ ̄) (2014年4月29日 10時) (レス) id: 188bada48d (このIDを非表示/違反報告)
snow-rabbit(プロフ) - Twitterに書かせて貰いました!! (2014年4月28日 19時) (レス) id: 84b2ac84db (このIDを非表示/違反報告)
夕凪葵(プロフ) - イリスさん» ありがとうございますです。ハイキュー、ツッキーと影山が好きです。弧爪くんもかっこいいですよねー!弱ペダは絵がどうもダメで見てないんですが、みんなカッコいいみたいですね(*ノωノ) (2014年4月28日 19時) (レス) id: 9ee3e9c412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪葵 | 作成日時:2014年4月16日 19時

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