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よっつの障害 ページ5

本を読みつつ、一週間がたった。
本を返却するのと同時にあの人に会いたいと思い、図書館に向かった。

そういや名前も聞いてなかったな。
あの日より少し落ち着いた太陽の光に照らされ、俺は自転車を漕いだ。

ウイーンと自動ドアが開くと、奥の方の机に彼女の姿が見えた。
が、一人ではない。隣には俺よりも年上のような男。
二人は本を読みながら笑ったり、小さな声で話していたりした。
俺と話していた時には見せなかったような笑顔だ。

「こんちは。」

俺が声をかけると二人とも顔を上げる。

「こんにちは。」

「…ちは。」

男の方は不愛想にして、彼女に誰?と聞いている。

「先週、本をとってもらったの。優斗、いなかったでしょ?」
「ああ。どうも、うちのが失礼しました。」

彼女はこの男の事を『優斗』と呼んだ。
かなり親しい…というか、親しすぎるような。『うちの』呼びだし!!

「誰すか、その人。」

俺はその態度がムカッときて、彼女に聞いた。

「あ、そうか。私の兄の、未銅優斗です。あと、私は未銅Aです。」

お、お兄ちゃんかよ……。
俺は内心ほっとして、自分の名前を名乗った。

「高尾和成です。秀徳高校でバスケ部のレギュラーやってまっす。」
「すごい!!レギュラーだなんて……とっても強いんですね。」
「いやいや、そんな事ないっすよ。」

うん、褒められたことはめちゃめちゃ嬉しいんだけど……。
お兄さん、怖い。怖すぎるよ。おそらく真ちゃんよりもこの眼光は鋭い。
俺の周り、怖い人ばっかじゃんかよ………。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒バス , 高尾和成   
作品ジャンル:恋愛
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にゃー助(プロフ) - 夕凪葵さんの作品大好きです!いつも見てます!だから、今回の雑談の落ち着きには、少し驚きました(笑)でもなんか、『夕凪葵さんだ…』と思えました(笑) (2014年5月7日 17時) (レス) id: e493149bc6 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - やばいです!高尾君かっこいいっ!更新頑張ってください。応援してますっ (2014年4月30日 23時) (レス) id: d7d9fa8f30 (このIDを非表示/違反報告)
イリス(プロフ) - 夕凪葵さん» あたしも影山好きです(*´∀`)ストーリーもいいですもんね( ´艸`)弱ペダもTOHOanimationなのでお話の雰囲気が似ているし、ストーリー重視なら見ているうちに引き込まれていきますよ(*゜д゜*)あたしも最初はなんとなく見ている感じでしたし( ̄∇ ̄) (2014年4月29日 10時) (レス) id: 188bada48d (このIDを非表示/違反報告)
snow-rabbit(プロフ) - Twitterに書かせて貰いました!! (2014年4月28日 19時) (レス) id: 84b2ac84db (このIDを非表示/違反報告)
夕凪葵(プロフ) - イリスさん» ありがとうございますです。ハイキュー、ツッキーと影山が好きです。弧爪くんもかっこいいですよねー!弱ペダは絵がどうもダメで見てないんですが、みんなカッコいいみたいですね(*ノωノ) (2014年4月28日 19時) (レス) id: 9ee3e9c412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪葵 | 作成日時:2014年4月16日 19時

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